授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
子どもの食と栄養 3 前期 2 選択 石山 絹子


【授業の目的と概要】

人間が望ましい生活習慣を身につけることにより、健康を保持・増進することができる。発育・発達のみられる小児期に望ましい生活習慣を身につけることは、将来の健康状態を左右する重要な課題である。しかし、その生活習慣の根幹を成す食生活についても考えて見ると、小児の食生活の現状は必ずしも望ましいものばかりとはいえない。この授業では小児の望ましい食生活を支えることを目的として、栄養に関する基礎的な知識、子どもの食生活の現状とあり方について学ぶ。

【授業の方法】

講義および演習方式で授業を行う。講義にて知識を身に付けた上で、関連する演習を行う。演習内容によりグループワークを取り入れて行う場合もある。

【各回のテーマ】

第1回 はじめに

第2回 子どもの健康な生活と食生活の意義

第3回 子どもの発育・発達

第4回 栄養に関する基礎的知識(糖質・脂質・たんぱく質)

第5回 栄養に関する基礎的知識(ビタミンなど)

第6回 妊娠・授乳期の食生活

第7回 乳児期の食生活(母乳栄養と人工栄養)

第8回 乳児期の食生活(離乳食)

第9回 ビデオ教材による学習(胎児の発育・離乳食)

第10回 幼児期の食生活

第11回 学童期の食生活

第12回 子どもの疾病と食生活

第13回 障害がある小児の食生活

第14回 児童福祉施設における食生活

第15回 まとめ

【各回の内容】

第1回 授業内容や評価に関する説明を行い、どんなことを学んでいくのか確認する。 第1回からテキストを使った講義に入るため、用意しておくこと。

第2回 生活習慣病や現代の子どもの食生活の問題点を確認し、小児期から好ましい食習慣を身につけることの意義を学ぶ。また、体格指数の計算を行い、食生活の問題点を考察する演習を行う。

第3回 子どもの発育や発達に関して学ぶ。発達段階ごとに栄養形態が変化することから、身体的・精神的発達に見合った栄養を行うことの必要性を確認する。

第4回 炭水化物・脂質・たんぱく質の化学的特徴、体内での役割(消化・代謝)、摂取について学ぶ。また、食事摂取基準に関する演習を行う。

第5回 無機質・ビタミンの化学的特徴、体内での役割、摂取に関することを学ぶ。また、栄養価計算の演習を行う。

第6回 妊娠期・授乳期の食生活の特徴や留意点について学ぶ。

第7回 母乳栄養の意義や留意点、人工栄養の栄養的特徴、食物アレルギーについて学ぶ。また、3種類の調製粉乳を試飲する演習を行う。

第8回 離乳期の栄養や離乳食の形態・味の変化を学ぶ。また、3種類の離乳食を試食する演習を行う。

第9回 胎児の発育や離乳食についてビデオ教材を用いて視覚的に、より詳細に学ぶ。ビデオ内容はプリントの設問に応じて記録を行う。

第10回 幼児期の食生活の特徴について学ぶ。また、食事バランスガイドを用いて自らの食事について評価する演習を行い、好ましい食事バランスや、食事内容の評価方法について学ぶ。

第11回 学童期の食生活の特徴について学ぶ。また、食育を行う場合の教育媒体として、食や食生活に関するカルタを作る演習を行う。

第12回 小児期の疾病や、各疾病における食生活での留意点を学ぶ。食物アレルギーについて再度確認し、食物アレルギー児への対応について学ぶ。

第13回 障がいのある子どもの食生活の特徴や留意点について学ぶ。また、えん下助剤を用いたお茶や果汁ジュースを試飲する演習を行う。

第14回 児童福祉施設、および家庭での食事や栄養の留意点について学ぶ。

第15回 これまでの講義内容を見直したうえで、試験を行い、学習度・理解度を判断する。

【事前・事後学習】

授業前はシラバスに示す授業内容のテキスト該当ページに目を通しておくこと(1時間程度)。授業後はプリントを見直し、配布したプリントの確認問題を解き、自ら採点しておくこと。演習の内容はプリントにまとめ提出すること(3時間程度)。

【課題に対するフィードバックの方法】

提出されたレポートは評価を行い返却する。レポートの内容が不十分であり、評価の低いものは修正後、再提出してもよいものとする。

【授業の到達目標】

乳幼児の食生活に関する理解を深める。【2017教育学部DP(1)】

乳幼児およびその保護者に対して指導することを目指し、好ましい食生活について説明できる。【2017教育学部DP(2)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
50
【評価割合 - 実技試験《%》】
【評価割合 - レポート《%》】
50
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
【テキスト】

飯塚美和子ら著 『最新子どもの食と栄養第8版』 学建書院

【参考図書】

適宜紹介をします。