授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
音楽II 1 後期 1 必修 水野 伸子


【授業の目的と概要】

音楽基礎の内容に続くものである。ピアノの表現技術は、一朝一夕には身につくものではない。自分で表現していることが聴取者の感性に訴えないことも少なくない。そこで、本演習では、子どもの音楽活動を支える基礎的な技能として、さらに高度なピアノ演奏技術の習得を目的としている。初等科音楽授業の歌唱教材の弾き歌い、保育の際の弾き歌いや子どものリズム表現に対応できる基礎的な演奏技術を身につけることや、演奏技術が高まった者には、豊かな表現方法についても学習する。

【授業の方法】

演習形式で授業を行う。

クラス内発表は、グループワーク形式で行い、互いの演奏での気づきを書き話し合うことで、ピアノ演奏表現の本質の理解に繋げる

【各回のテーマ】

第1回 オリエンテーション、自己課題の明確化

第2回 個人レッスン課題(1)バイエル59番

第3回 個人レッスン課題(2)バイエル60番

第4回 個人レッスン課題(3)バイエル63番

第5回 個人レッスン課題(4)バイエル「ハ調長音階の曲」

第6回 個人レッスン課題(5)バイエル65番

第7回 個人レッスン課題(6)バイエル68・69番

第8回 個人レッスン課題(7)クラス内発表

第9回 個人レッスン課題(8)バイエル「ト調長音階の曲」

第10回 個人レッスン課題(9)バイエル72番

第11回 個人レッスン課題(10)バイエル「二調長音階の曲」

第12回 個人レッスン課題(11)バイエル80番

第13回 個人レッスン課題(12)バイエル「イ調長音階の曲」

第14回 個人レッスン課題(13)バイエル81番

第15回 個人レッスン課題・クラス内発表(音楽的な理解を深める)

【各回の内容】

第1回 講義の概要、注意事項(受講ルール、教室、電子楽器の使い方)を説明する。前期に弾く続き、楽譜と演奏の基本を学習する。夏休みの課題を弾く。自己課題を明確にする。

第2回 バイエル59番を選択し、8分の3拍子の音楽の流れを理解する。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第3回 バイエル60番を選曲し、対位法による作曲形式を理解する。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第4回 バイエル63番を選曲し、高音域の読譜に慣れ、強弱による表現の効果を理解する。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現法を学ぶ。

第5回 バイエル「ハ調長音階」を選曲し、音階を理解するとともに奏法を学ぶ。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第6回 バイエル65番を選曲し、ハ長調の音階奏法に慣れる。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第7回 バイエル68・69番を選曲し、重音奏法になれるとともにト長調の音楽を感じ取る。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第8回 クラス内発表を行う。互いの演奏を聴きあい感想を書く。書くことで表現を意識化し、自己課題を明確にする。

第9回 バイエル「ト調長音階」を選曲し、音階を理解するとともに奏法を学ぶ。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第10回 バイエル72番を選曲し、ト長調の音楽の良さを感じ取るとともに、主旋律を生かした奏法を理解する。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第11回 バイエル「二調長音階」を選曲し、音階を理解するとともに奏法を学ぶ。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第12回 バイエル80番を選曲し、ニ長調とト長調それぞれの音楽の良さを感じ取る。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第13回 バイエル「イ調長音階」を選曲し、音階をりかいするとともに奏法を学ぶ。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をした上で効果的な表現方法を学ぶ。

第14回 バイエル81番を選曲し、イ長調とニ長調の音楽の良さを感じ取るとともに、アウフタクトの音楽を理解する。経験者は進度に合わせて選曲し、楽曲分析をしたうえで効果的な表現方法を学ぶ。の奏法を習得する。経験者は進度に合わせて選曲する。コードネームを学ぶ。

第15回 試験を想定して、学習成果をクラス内で発表する。1年間の内容を整理し、総括する。

【事前・事後学習】

予習・復習がきわめて重要である。特に毎回の授業に対して必ず練習して臨み、毎回の課題を踏まえて練習を重ね、授業に臨む。自分が弾いている曲のCDなど模範演奏を聴くと参考になる。

【課題に対するフィードバックの方法】

毎回のピアノ課題曲の演奏に対して、フィードバックをする。

中間発表では、クラスで互いに聴きあい、共有する機会を持つ。

ピアノ技術を支える楽典は、毎回添削の上、返却する。

【授業の到達目標】

音楽基礎に続き、初心者はバイエル教則本修了程度、経験者はさまざまな音楽作品を通して音楽性を高めることができる。

音楽基礎の発展として、保育士・幼稚園教諭・小学校教員としての基本的な音楽的能力を高めることができる。

【評価割合 - 筆記試験《%》】
0
【評価割合 - 実技試験《%》】
50
【評価割合 - レポート《%》】
0
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
10
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

なし

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
40
【テキスト】

『標準バイエル教則本』全音楽譜出版(初心者)

学習進度の合わせた教材を選択する(経験者)

【参考図書】

必要に応じて、ピアノ演奏に関する楽譜・図書を紹介する

必要に応じて、資料を配布する。