授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
家庭 2 後期 2 選択 正保 正惠


【授業の目的と概要】

小学校家庭科の意義、歴史、内容を概説するとともに、家庭科がグループワークと実習を重視する視点から愛知県の地産地消や食育を踏まえた食事づくり、小学校高学年の視点で身近で役立つ作品製作などの実習、家族を大切にする心情をはぐくむためのインタビュー、アサーションについてのグループワークなどの実践を行う。

【授業の方法】

目標に照らし、講義をするとともに、グループワークを基本としたディスカッション、調理実習、被服実習、インタビューとプレゼンテーションを演習形式にて行う。

【各回のテーマ】

第1回 オリエンテーション 講義の概要

第2回 家庭科教育の意義

第3回 子どもの発達と家庭科

第4回 家庭科教育の歴史(ジェンダーを超えて)

第5回 家庭科の教育目的と内容(学習指導要領)

第6回 環境、人権、食育を考える

第7回 学習形態(地域と連携した実践・体験学習)

第8回 学習環境(家庭科室は校内・校外~地球)

第9回 学習指導要領を踏まえた食事づくり(実習)

第10回 地産地消を考えた食事づくり(実習)

第11回 修学旅行のためのサブバッグづくり(実習)

第12回 自分の乳児のころをインタビュー・発表

第13回 アサーションについての学習と実習

第14回 手袋シアターの製作

第15回 手袋シアターの発表とまとめ

【各回の内容】

第1回 家庭科指導要領2008年版に示された家庭科の内容のうち、とくに2008年版から強調されていることを解説し、その点に沿った形で15回の計画が立てられていることを説明し、グループワークのために班編成を行う。

第2回 家庭科の他の教科とは違う特徴について様々な方面から解説する。とくに五感を働かせて身体を動かしての実習は、他の教科にはない特徴であり達成感や他社との共感を実感できる教科であることを解説する。

第3回 家庭科は子どもの家庭生活と直結する教科であるため、子ども自身の発達やそれぞれの家庭との関係、あるいは家庭間の違い、プライバシーにも配慮が必要であることなどを解説する。

第4回 とくに中学校・高校では女子だけが学んできた歴史を持つ教科であり、現代では全く逆に男女共同参画社会へ向けて男子も大いに学ぶ教科となっている点について解説。

第5回 学習指導要領を解説しつつ、家庭科を教えるにあたっての備えるべき資質についても言及する。

第6回 家庭科は、他教科との関連もさることながら、地域や環境とは切り離せない教科であり、家庭内の人権、心身の発達のために欠かせない食育についても解説する。

第7回 後半に用意されている実習系の授業の準備として、グループ体制となり家庭・地域についての実習を行う。宿題として後半で提出するもの(サブバッグ・インタビュー・手袋シアターについての解説を行う。

第8回 学習環境は身近な教室のみではなく、それぞれの家庭であったり、地域であったり、さらに大きな環境を想定して想像力を働かせることができる対象を考える。

第9回 9,10回目を連続したものとしてとらえ、学習指導要領を踏まえた、愛知県の地産地消を考えた食事を作る。

第10回 9,10回目を連続したものとしてとらえ、学習指導要領を踏まえた、愛知県の地産地消を考えた食事を作る。

第11回 7回目に解説したサブバッグについて、完成させ発表会を行う。

第12回 7回目に解説したインタビューについて、発表を行う。

第13回 アサーションについて解説し、グループごとにロールプレイングを行う。

第14回 手袋シアターについて、グループごとに製作を完成させ、実際にグループ間でミーティングし予行練習を行う。

第15回 手袋シアターの発表会を行う。

【事前・事後学習】

第1回目にすべての事前・事後学習についての説明をするが、実習系の作品・提出物として、サブバッグ(約1時間で買い物、型紙の作成)インタビュー記録(約3時間)、手袋シアターとそのシナリオ(約4時間)・調べ学習としての愛知県の地産地消作物のレポート(約3時間)などがある。その他、各自テキストや配布するプリントは事前に良く読んでおく必要がある。

【課題に対するフィードバックの方法】

レポートは添削の上返却する。サブバッグ等はその場で採点し、返却する。インタビューは発表後採点し、返却する。

【授業の到達目標】

学習指導要領に示された家庭編の目標や内容を理解する。【2018教育学部DP(1)】

小学校家庭科にかかる背景知識、小中連携の重要性を理解できている。【2018教育学部DP(1】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
50
【評価割合 - 実技試験《%》】
0
【評価割合 - レポート《%》】
20
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
10
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

作品製作、調理実習、グループワーク、プレゼンテーション等の実技が含まれる。

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
20
【テキスト】

多々納道子・伊藤圭子編著『実践的指導力をつける家庭科教育法』大学教育出版,2018

『新しい家庭5・6』東京書籍

『小学校学習指導要領解説家庭編』文部科学省

【参考図書】

適宜配布