授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
国語科教育法 3 後期 2 選択 小原 一臣


【授業の目的と概要】

本授業では、小学校学習指導要領「国語」を手がかりにして、小学校国語科の本質を理解したうえで、学習指導を行うための基礎となる知識・技能の習得を目指す。具体的には、物語文や説明文など様々な教材について学習指導案を作成し、模擬授業を実施することによって指導力を養う。また、書写に関しては、実習を通して基本的な指導法を身に付けられるようにする。

【授業の方法】

演習及び実習形式で授業を行う。授業の内容に応じて、グループワークやディスカッションを実施して、学生の主体的な取り組みを促す。

【各回のテーマ】

第1回 小学校国語科の全体像及び学習者の特質

第2回 小学校学習指導要領「国語」の目標・内容

第3回 教材研究(1)物語文

第4回 教材研究(2)説明文

第5回 教材研究(3)意見文

第6回 教材研究(4)話す・聞く

第7回 学習指導案の作成(1)児童の実態把握

第8回 学習指導案の作成(2)教材分析

第9回 学習指導案の作成(3)発問及び板書構成

第10回 模擬授業及び授業研究(1)授業分析

第11回 模擬授業及び授業研究(2)学習構造

第12回 模擬授業及び授業研究(3)授業評価

第13回 書写の指導法(1)書写の基礎知識

第14回 書写の指導法(2)目的に応じた書き方

第15回 小学校国語科の課題と展望

【各回の内容】

第1回 小学校国語科の全体像を把握するとともに学習者(小学生)の特質を理解して、「日本語のより良い使い手」について考察する。

第2回 小学校学習指導要領「国語」各領域及び事項の目標・内容を理解し、国語科教育によって培う言語能力について考察する。

第3回 「ごんぎつね」を熟読して、登場人物の行動・心情を把握する。そして、作品のテーマに迫る授業を行うための教材化を図る。

第4回 「すがたをかえる大豆」の構造を分析し、筆者の考えを読み取る。この文章によって、どのような言語能力を伸ばそうとするのか検討させたのち、教材化を図る。

第5回 「自分の考えをつたえるには」を手がかりにして、書くことの特性及び学習過程について理解を深め、教材化を図る。

第6回 「きいて、きいて、きいてみよう」を手がかりにして、話すこと・聞くことを国語科の学習として取り立てて学ぶことの意義を踏まえたうえで、教材化を図る。

第7回 児童の言語能力を把握するための具体的な方法を知り、学習指導案の作成に生かすことができるようにする。

第8回 児童の実態や教材の系統を踏まえたうえで、学習目標を達成するための教材分析の方法について学ぶ。

第9回 児童の思考を深めるための発問について検討する。また、児童の思考を促すとともに授業全体を俯瞰できる板書構成の仕方について学ぶ。

第10回 授業分析の視点について学ぶ。模擬授業の検討を通して、よい授業とはどのようなものか考察する。

第11回 児童の思考を深めるための要素や学習構造について、模擬授業の検討を通して学ぶ。

第12回 児童の変容を検証する手立て及び授業評価の方法について学び、次時の授業に生かす手がかりについて考察する。

第13回 筆記用具の持ち方や姿勢、筆順など、文字を書く基礎的事項について、実習を通して学ぶ。

第14回 目的に応じた書き方を理解し、書写で学んだことを日常生活や他の学習に生かせるようにする。

第15回 「不易と流行」という観点から小学校国語科の課題を検討し、これからの国語教育について考察する。

【事前・事後学習】

(事前学習)次回の授業に関する資料・文献に目を通し、それらの内容を理解したうえで授業に臨むこと。模擬授業を行うときには、事前に学習指導案を作成する。(2時間程度)

(事後学習)提示された課題について、レポートをまとめる。また、模擬授業を行ったときには、反省点をレポートにまとめる。(2時間程度)

【課題に対するフィードバックの方法】

課題レポートは、添削及び評価をして返却する。

模擬授業を実施したのち、模擬授業の内容に関する意見交換を行い、授業改善の手がかりを示す。

【授業の到達目標】

小学校学習指導要領「国語」の目標や内容を踏まえたうえで、、児童の言語能力を培うための基礎的指導事項について説明ができる。【2018教育学部DP(1)】

適切な教材分析に基づいて学習指導案を作成し、授業ができる。【2018教育学部DP(1)】

書写指導の基本的な指導事項について理解したことが実践できる。【2018教育学部DP(1)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
0%
【評価割合 - 実技試験《%》】
0%
【評価割合 - レポート《%》】
50%
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
20%
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

模擬授業

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
30%
【テキスト】

必要に応じて資料を配付する。

【参考図書】

文部科学省 『小学校学習指導要領解説 国語編』 東洋館出版社