授業科目名 | 配当年次 | 開講期間 | 所要単位 | 必修・選択 | 担当者名 |
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生徒・進路指導の理論と方法 | 3 | 前期 | 2 | 選択 | 高綱 睦美 |
【授業の目的と概要】 |
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いじめや不登校、非行などの生徒指導上の諸問題、ならびに子どもが社会的・職業的に自立し、自分らしい生き方を実現するための基礎となる知識や技能を習得するための進路指導上の諸課題を、キャリア形成という広い視点から追究する。幅広い取り組みの理論と実践的方法を具体的な事例の検討も含めて学ぶ。 |
【授業の方法】 |
講義形式および小集団のディスカッションによるグループワークをおこない、オムニバス方式でおこなう。1~10は今津、11~15は高綱の各担当。各授業の内容に即して与えられる毎回の課題について、授業の最後に小レポートを作成する。次の回の最初に、いくつかの典型的な小レポートを紹介して、その内容に関するディスカッションをおこないながら、その回のテーマを理解する。 |
【各回のテーマ】 |
第1回 生徒・進路指導の歴史(1)生徒指導 第2回 生徒・進路指導の歴史(2)進路指導 第3回 児童・生徒理解の原理(1)子どもの発達段階 第4回 児童・生徒理解の原理(2)子ども理解の諸方法 第5回 生徒・進路指導における児童・生徒と教師の関系 第6回 児童・生徒の問題行動と指導法(1)不登校 第7回 児童・生徒の問題行動と指導法(2)いじめ 第8回 児童・生徒の問題行動と指導法(3)非行 第9回 児童・生徒支援のスクールソーシャルワーク 第10回 校内教員組織と保護者・地域との連携体制 第11回 進路指導とキャリア教育 第12回 キャリア教育の意義と目的 第13回 キャリア教育の方法と技術 第14回 小学校のキャリア教育 第15回 キャリア教育の方法と技術 |
【各回の内容】 |
第1回 教育課程のなかでの生徒指導の位置づけを理解し、生徒指導がどのような経緯で展開してきたかを検討する。 第2回 教育課程のなかでの進路指導の位置づけを理解し、進路指導がどのような経緯で展開してきたかを検討する。 第3回 子ども理解にとって、その発達過程を知ることが最も重要であり、児童期から青年前期、青年後期への変化を分析する 第4回 子ども理解の諸方法について、観察、面接、質問紙法、などのやり方を習得する。 第5回 生徒指導・進路指導については子どもと教師の関係が大切であり、子ども理解を探究しようとするラポールづくりなどの基本的態度を学ぶ。 第6回 不登校の概念とその歴史について理解したうえで、さまざまな不登校への対処法について、実例から検討する。 第7回 いじめの概念とその歴史について理解したうえで、具体的ないじめ問題の検討を通じて、いじめの早期発見・早期解決法について習得する。 第8回 非行の概念とその歴史を理解したうえで、具体的な非行の事例を通して、非行抑止と、非行克服の諸方法について学ぶ。 第9回 スクールカウンセリングと比較しながらスクールソーシャルワークの方法について理解し、学校を地域全体で支援する新たな体制について学ぶ。 第10回 教師の仕事は「協業」であるから、学校内組織をはじめ、地域の諸組織との連携を不可欠とするという点にまで視野を広げる。 第11回 進路指導とキャリア教育の概念とその歩みについて理解したうえで、近年のキャリア教育の問題点と課題を具体的に検討する。 第12回 キャリア教育の意義と目的を再確認したうえで、学校段階ごとのキャリア教育の継続的発展過程を理解する。 第13回 キャリア教育は予期した以上に幅広い諸能力の形成と関わるので、自己理解力や情報探索力、各種職場訪問を通じた経験学習力などを育む諸方法や技術を習得する。 第14回 小学校ではあくまでキャリア教育の基礎として、職業や進学の仕組みについての基本知識を得るために、さまざまな人物の具体的キャリアを通じて多様な生き方から学ぶなどの工夫を試みる。 第15回 小学校のキャリア教育はまだ未開拓であり、全国のさまざまな実践事例を通じて、その可能性を探る。 |
【事前・事後学習】 |
毎回の授業の最後に一つまたは二つの課題を出し、小レポートにまとめて提出する。その課題解答に関連した事後学習をさらに2時間おこなう。次回のテーマに関するテキストの該当頁を予告し、事前に目を通すことでさらに2時間の事前学習を促す。 |
【課題に対するフィードバックの方法】 |
毎回の小レポートについて、次回の冒頭で全体的な傾向と、典型的内容を紹介し、討議の材料にする。 |
【授業の到達目標】 |
生徒指導という重要で困難な課題に関して、これまでの実践成果に基づく基本的知識と技法を習得できる。 進路指導は広くキャリア指導という捉え方に進展していることを理解しつつ、これまでの実践成果に基づく基本的知識と技法を習得できる。 生徒指導も進路指導も児童生徒理解がなによりも核になることを理解できる。 【2019教育学部DP(1)(2)(3)】 |
【評価割合 - 筆記試験《%》】 |
0 |
【評価割合 - 実技試験《%》】 |
0 |
【評価割合 - レポート《%》】 |
期末最終レポート60 |
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】 |
質問や意見、感想の発言など10 |
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】 |
毎回の課題に関する小レポート |
【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】 |
30 |
【テキスト】 |
小泉令三編著『よくわかる生徒指導・キャリア教育』ミネルヴァ書房 |
【参考図書】 |
文部科学省『生徒指導提要』 参考書はそのつど紹介し、参考資料は必要に応じて適宜配布する。 |