授業科目名 | 配当年次 | 開講期間 | 所要単位 | 必修・選択 | 担当者名 |
---|---|---|---|---|---|
保育内容(音楽表現) | 2 | 前期 | 2 | 必修 | 水野 伸子 |
【授業の目的と概要】 |
---|
子どもの生活において、子どもはどのような表現活動を行おうとするのか、どのような環境が表現を誘発するのか、どのような要素が表現活動の源泉となっているのか、他領域との関連はどうなのか、なぜ子どもに表現を指導しなければならないのか等について、本演習では学習する。特に音や音楽は、子どもの生活や発達にどのような意味をもつのかについて、資料やDVD教材等を用いて理解する。また、音楽表現の指導方法、子どもの世界観や発達との関連、環境設定との関連、保育者の援助等について学ぶ。 |
【授業の方法】 |
演習、および実技形式で行う。 サウンドスケープの内容ではフィールドワークを、音楽づくりではグループワークを取り入れる。 |
【各回のテーマ】 |
第1回 本授業の目的と授業計画、自己課題の設定 第2回 幼児期の学びとそれを支える人間関係 第3回 音遊びにおける幼児の認識や思考の過程 第4回 領域「表現」のねらいと内容 第5回 他領域と関連させた保育の構想 第6回 幼児期の音感覚、日本人の音楽的文化化 第7回 乳幼児期の音楽的発達 第8回 民俗学の視点から人間と音楽の関係 第9回 リトミックと身体表現、及び保育の構想 第10回 コダーイ・メソッド、及び保育の構想 第11回 オルフ・メソッド、及び保育の構想 第12回 療法的音楽活動、評価の考え方 第13回 音遊びによる模擬保育と指導案の作成 第14回 うたによる模擬保育と指導案の作成 第15回 発達や学びを踏まえた乳幼児の音楽表現 |
【各回の内容】 |
第1回 本授業のねらいと授業計画を理解し、自らの課題を明確にする。 第2回 音への興味からわかる幼児の音楽的な発達のみちすじと、その音楽的経験を支える周りの人間関係について理解する。 第3回 手作り楽器で遊ぶ幼児の事例から、乳幼児の音に対する認識や思考の過程を知る。 第4回 幼稚園教育要領・幼保連携型認定子ども園教育・保育要領・保育所保育指針における領域「表現」の内容を理解する。 第5回 わらべうたの教育的意義について、言語表現・身体表現・造形表現との関係から整理する。 第6回 母語のもつリズムや音程から培われる伝統的な音感覚と現代文化である西洋音楽の音感覚が融合されて幼児期の音感覚が形成される過程を理解する。 第7回 乳幼児の音やリズムに対する反応から、音楽的発達のみちすじを理解する。 第8回 縄文時代や弥生時代に生きていた先祖は、どのように音や音楽と関わってきたのか、その原初的な関係を検討することにより、人と音や音楽との関係を問い直す。 第9回 人間の身体の中にあるリズムをきっかけにして動きに転換し、音楽的理解にかえたリトミックの考え方を理解し、保育に活かす方法を知る。 第10回 声を重視し、歌うこと、特に母語からなるわらべうた、ハンドサイン、トニック・ソルファ法を理解し、保育に活かす方法を知る。 第11回 人と音楽の原初的な関係から、エレメンタール(根元的)な音楽のあり方を理解し、保育に活かす方法を知る。 第12回 人が心身ともに健康に生活することを目指し、子どもの側に立って行なう療法的音楽活動の方法を知り保育に活かす方法を知る。 第13回 実際に音遊びによる模擬保育を体験し、子どもの反応を予測し、それを基に指導案を組み立てる。 第14回 実際にうたを用いた模擬保育を体験し、子どもの反応を予測し、それを基に指導案を組み立てる。 第15回 発達や学びの過程を踏まえ、乳幼児の音楽表現はどのようにあることが望ましいのか自分なりの考えを持つ。 |
【事前・事後学習】 |
・事前学習:次の授業で学ぶ関連テキストの章を読み、わからない音楽用語や疑問に思う内容を明確にする(2時間程度)。 ・事後学習:授業でわかったことや疑問に思うことなどをノートに整理するとともに、課題レポートに取り組む(2時間程度)。 |
【課題に対するフィードバックの方法】 |
提出されたレポートは添削して返す。 筆記試験は、解説を付けた解答例を示す。 |
【授業の到達目標】 |
具体的な子どもの反応を想定して保育を構想することができる。【2018教育学部DP(2)】 幼児の音楽的発達や学びの過程を説明できる。【2018教育学部DP(3)】 |
【評価割合 - 筆記試験《%》】 |
60 |
【評価割合 - 実技試験《%》】 |
0 |
【評価割合 - レポート《%》】 |
30 |
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】 |
10 |
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】 |
【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】 |
【テキスト】 |
石井玲子編著『実践しながら学ぶ子どもの音楽表現』保育出版社 文部科学省『幼稚園教育要領』フレーベル館 厚生労働省『保育所保育指針』フレーベル館 |
【参考図書】 |
内閣府・文科省・厚労省『幼保連携型認定子ども園教育・保育要領』フレーベル館 |