授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
コンピュータ概論 1 後期 2 選択 正岡 元


【授業の目的と概要】

 この講義では情報科学を専門としない学生に対して、日常生活や業務で接する(パソコン以外の)コンピュータとどのように向き合っていくのか学修する。

 講義ではまずコンピュータの基本を扱い、コンピュータがどういう機械であるのかという基本的概念の形成を目指す。情報の概念やデジタルとアナログの違いなど、コンピュータが世の中を理解する仕組みと動作原理を解説する。さらに、すでにインフラとも言えるほど生活に密接に関わるインターネットをはじめとする情報通信技術について解説する。

【授業の方法】

講義形式で行う

【各回のテーマ】

第1回 身の回りのコンピュータ

第2回 コンピュータの歴史(数えるから計算へ)

第3回 コンピュータの歴史(コンピュータの誕生)

第4回 情報理論

第5回 ブール代数

第6回 論理学入門

第7回 コンピュータはどう動くのか(論理回路)

第8回 プログラムはどう動くのか

第9回 コンピュータの裏方(OS)

第10回 情報と通信のはじまり

第11回 コンピュータネットワークのはじまり

第12回 インターネットのしくみ

第13回 電脳社会の落とし穴

第14回 ネットワークリテラシー

第15回 身近な最新技術

【各回の内容】

第1回 コンピュータとはなにか,パソコン以外のコンピュータも含めて具体的な例を用いて解説する

第2回 人類がものを数え始めてから,計算する道具が発展していく歴史を追う

第3回 数を計算する計算機がどのように「コンピュータ」へと進化してきたか追う

第4回 計算を高速にできるだけの電子計算機を,様々なことができるコンピュータへ進化させた情報理論について述べる

第5回 ビットで表現した情報を「計算機」で扱うための数学分野「ブール代数」について述べる

第6回 ブール代数が扱う論理学の基礎を学び、コンピュータの考え方に触れる

第7回 簡単な論理回路を読み解き,コンピュータが計算をする仕組みに触れる

第8回 プログラムの中でも重要な位置を占めるアルゴリズムとデータ構造について述べる

第9回 アプリケーションソフトウェアに対して様々な機能を提供するオペレーティングシステムの概要について述べる

第10回 人類の起源から順に,情報とはなにか,古代の情報ネットワークの発生をたどる

第11回 コンピュータ同士を接続するネットワークの概念について述べる

第12回 現在世界最大規模のコンピュータネットワークであるインターネットの概念について述べる

第13回 インターネットが一般に普及するにしたがって増えてきた様々な脅威について述べる

第14回 コンピュータネットワークをどのように利用していけばよいか考える

第15回 情報通信技術に関連する様々な最新技術を紹介する

【事前・事後学習】

次回の講義内容を1週前に配布する。それを確認し、事前にノートを作成しておくこと。(2時間程度)

また,教科書および事前配布資料を読み、内容の理解と、疑問点の整理を行っておくこと。(1時間程度)

疑問点については次回の講義の中で質問を受け付ける。

講義の中で随時理解度確認のための小テストを行う。

翌週模範解答を示すので、事後学習を行い、理解を深めておくこと(1時間程度)。

【課題に対するフィードバックの方法】

小テストのうち明快な答えのある問題については、次回の講義内で模範解答を示し、解説を行う。

それ以外の問題については、匿名化して集計した後に統計資料として示すことがある。

【授業の到達目標】

計算機科学における理論体系を理解し、その概要を説明できる【2019大学DP(1)】

簡単な論理回路やブール代数の計算ができる【2019大学DP(1)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
60
【評価割合 - 実技試験《%》】
0
【評価割合 - レポート《%》】
0
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
0
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

小テストを複数回実施する

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
40
【テキスト】

坂村健,痛快!コンピュータ学,集英社文庫

【参考図書】

大駒誠一,コンピュータ開発史―歴史の誤りをただす「最初の計算機」をたずねる旅,共立出版

トム・スタンデージ,ヴィクトリア朝時代のインターネット,NTT出版

秋田 純一,ゼロから学ぶディジタル論理回路,講談社

長岡亮介,総合的研究 論理学で学ぶ数学,旺文社