授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
コミュニケーション技能 2 前期 2 選択 吉村 美路


【授業の目的と概要】

この授業では、「コミュニケーション能力」がどんな能力なのか、講義での学びで見定めた上で、実践の場(日常)で自身と向き合いながら勉強に励んでもらいます。

たとえば、皆さんは知っている人に会ったら挨拶をします。では、なぜ挨拶をするのでしょう?「それはあたりまえだから」と思うかもしれませんが、知っている人でも挨拶しづらかったり、したくない時はありませんか?そんな時、「なぜ自分はそうなったのか?」と疑問に思って自分をきちんと把握していく事、それがコミュニケーション能力を高める一歩になります。

【授業の方法】

授業は講義を中心に必要に応じてグループワークも取り入れ、受講者同士で協力しながら学習を進めます。

【各回のテーマ】

第1回 オリエンテーション~授業スケジュール・講義概要~

第2回 コミュニケーションの基本概念 ~コミュニケーション「はじめの一歩」:まずは自分を理解しよう~

第3回 対人魅力と人間関係 ~なぜあの人は印象が良いの?:本能と理性の視点から~

第4回 言語コミュニケーション~言葉で伝わること伝わらないこと:言葉のメリットデメリット~

第5回 非言語コミュニケーション ~ジェスチャーと立ち位置:しぐさで相手の気持ちがわかるのか?~

第6回 自己開示のコミュニケーション ~ありのままの自分はどこにいますか?:自己分析してみよう~

第7回 自己呈示のコミュニケーション ~あなたは自分をどう見せているか:見せたい自分に隠れた自分~

第8回 人を動かすコミュニケーション ~説得の心理学的なメカニズム:人が説得される条件~

第9回 葛藤のコミュニケーション ~フグは食いたし命は惜しい:葛藤に対する自己防衛~

第10回 組織コミュニケーション ~職業が個人に与える影響:地位は人を作るか?~

第11回 コミュニケーションと社会Ⅰ(民族・階級) ~社会が個人に与える影響:それは日本に生まれたからですか?~

第12回 コミュニケーションと社会Ⅱ(ジェンダー・世代) ~ジェンダー・世代間ギャップ:なぜ部下の理解に苦しむのか~

第13回 アサーションスキルⅠ ~自分の思考の癖を知ろう:あなたの思考の癖~

第14回 アサーションスキルⅡ ~自分の性格の型を知ろう:あなたはどんな交流癖を持っていますか?~

第15回 これまでの振り返り・総復習

【各回の内容】

第1回 授業計画・成績評価の方法・学習の目的と目標・習得すべきスキルなどについて解説します。

第2回 1.自己を知りたい気持ち、2.自己理解の手段と問題点

第3回 1.印象形成、2.本能で感じる好き嫌い、3.理性でとらえる印象

第4回 1.本音と建前、2.言葉だけでどこまで伝わるか、3.嘘と秘密

第5回 1.表情の力、2.空間心理、3.ペーシング技術

第6回 1.心の開放度、2.自己開示できる人の人間関係、3.自尊心と自己開示

第7回 1.見せたい自分、2.隠したい自分、3.セルフハンディキャッピング

第8回 1.説得の条件、2.バンドワゴン効果、3.ゲーミフィケーション

第9回 1.葛藤の4つの基本類型、2.防衛規制、3.コンフリクト

第10回 1.アイデンティティの構築、2.組織心理、3.バーンアウト

第11回 1.目には見えない文化、2.異文化コミュニケーション、3.階級

第12回 1.ジェンダーによる影響、2.世代間ギャップ、3.共通点

第13回 1.交流分析、2.ストロークの法則、3.心理ゲーム

第14回 1.アサーション、2.透明性錯覚、3.思い込みについて

第15回 これまでの振り返り・総復習

【事前・事後学習】

事前学習:次回授業のテーマについて、関連する自己の体験や印象的な事例をピックアップしておくこと。(2時間程度)

事後学習:講義で学んだことを再確認の上、自分なりに再考すること。課題が与えられたときは、その日のうちに解決するよう心がけてください。(2時間程度)

【課題に対するフィードバックの方法】

講義内容に沿った課題プリントを講義の前に配布する。解答は講義の中で提示する。

講義の最後に行う小レポートで挙がった質問に関しては、次回講義の冒頭で解説する。

【授業の到達目標】

コミュニケーション論の概念・理論を理解できている【2019全学共通DP(1)】

コミュニケーションを多面的に解釈できる【2019全学共通DP(2)】

良好な人間関係を築くスキルを習得し、実践できる【2019全学共通DP(3)】

対人関係において、自己のコミュニケーションについて振り返ることができる 【2019全学共通DP(3)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
45
【評価割合 - 実技試験《%》】
0
【評価割合 - レポート《%》】
0
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
35
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

授業の終わりにその日の学びについて、小レポートを実施します。

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
20
【テキスト】

教科書として購入する必要はありません。必要に応じ、授業の中でプリントを配布します。

【参考図書】

松井 豊、上瀬由美子『社会と人間関係の心理学』岩波書店

深田博己『インターパーソナルコミュニケーション』北大路書房