授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
カウンセリング演習 3 後期 2 選択 肥田 幸子


【授業の目的と概要】

 カウンセリング基礎演習とカウンセリング演習を通年で、学習することを原則とする。

 カウンセリング演習は、カウンセリング基礎演習に比べ、より難しい課題を踏まえながら模擬カウンセリングを実施する。

【授業の方法】

演習では、全員が模擬カウンセリングを行ない、カウンセラー及びクライエントの心の動きを体験学習する。受講生はそれをDVDに収録し、応答の検討を行う。加えて毎回、カウンセリング技術を段階的に講義し、その回のケースに現れたトピックスを解説する。以上の内容を講義・演習形式で行う。規定の報告書を毎回提出する。

【各回のテーマ】

第1回 ガイダンス

第2回 模擬カウンセリングと討議14組 カウンセリングの始め方

第3回 模擬カウンセリングと討議15組 カウンセリングの終わり方

第4回 模擬カウンセリングと討議16組 主訴を聴く(1)

第5回 模擬カウンセリングと討議17組 主訴を聴く(2)

第6回 模擬カウンセリングと討議18組 見立てと方針(1)何を見立てるのか

第7回 模擬カウンセリングと討議19組 見立てと方針(2)危機介入

第8回 模擬カウンセリングと討議20組 見立てと方針(3)症状の見立て

第9回 模擬カウンセリングと討議21組 見立てと方針(4)カウンセリング的見立て

第10回 模擬カウンセリングと討議22組 カウンセリングの諸注意(1)カウンセラーの問題

第11回 模擬カウンセリングと討議23組 カウンセリングの諸注意(2)カウンセリングに枠をもうけることの意味と効果

第12回 模擬カウンセリングと討議24組 地域・行政とのネットワーク

第13回 模擬カウンセリングと討議25組 スーパーヴィジョン・ケースカンファレンススーパーヴァイジーの心構え

第14回 模擬カウンセリングと討議26組 カウンセリングと倫理 

第15回 まとめ

【各回の内容】

第1回 カウンセリング演習の講義の概要、事前事後学習、受講の注意、評価の方法。

第2回 カウンセリングを始めるときの注意点。

第3回 時間的配分と最後のまとめ、次回の予告。

第4回 今、クライエントが問題としていること、解決したいと願っている中心的な事柄。

第5回 1主訴はクライエントに確認する 2主訴に戻すことも大寺 3主訴をカウンセラーが示唆しない。

第6回 1緊急介入の必要性 2症状の見立て 3カウンセリング的な見立て

第7回 1児童虐待 2ドメスティックバイオレンス 3老人虐待 4PTSD等で早い介入が効果的な場合。

第8回 1重篤な精神疾患を持っているか 2気持ちが症状になっていないか 3発達の問題はないか

第9回 1カウンセリングを展開させていく力があるか 2クライエントの日常がどの程度阻害されているか 3クライエントの持っている資源

第10回 自分の感情や未解決の問題がどのようにカウンセリングに影響するか。

第11回 1契約の心理的意味 2特別な場所を約束する

第12回 1医療機関との連携 2社会的資源とどのようにしてつながるか

第13回 1スーパーヴァイジーの心構え 2ケースカンファレンスの意義とケースの取り扱い方

第14回 1守秘義務と学校カウンセリング 2ケースを研究するとき、発表するときの倫理

第15回 カウンセリング演習のまとめと振り返り

【事前・事後学習】

 事前授業としてカウンセリングルームでカウンセラー役とクライエント役で模擬カウンセリングを行い、DVDに録画する。指定された授業の日までに、録画したものを検討しやすい文章になおしてくる必要がある。事前授業は毎回ではないが、3,4時間を要する。

 事後授業としては毎回のテーマをまとめる。1時間程度。

【課題に対するフィードバックの方法】

 毎回、講義後に小レポート(小テスト)が実施されるが、それらは採点され次回の授業の冒頭で全体に講評する。優良なレポートは紹介し、詳細な検討を加える。これらの時間は前回の復習と当日授業の導入として使われる。

【授業の到達目標】

主訴見つけ、カウンセリングを展開することができる。(2018年度人間健康学部DP.3)

見立てを立ててカウンセリングを展開することができる。(2018年度人間健康学部DP.3)

方針を立ててカウンセリングを展開することができる。(2018年度人間健康学部DP.3)

スーパービジョン・ケースカンファレンスについて理解し、実践することができる。(2018年度人間健康学部DP.2)

倫理と守秘義務について熟知し、実践することができる。(2018年度人間健康学部DP.2)

【評価割合 - 筆記試験《%》】
0
【評価割合 - 実技試験《%》】
0
【評価割合 - レポート《%》】
0
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
100
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
【テキスト】

テキストは使用せず、授業内容に応じて資料を配付する。

【参考図書】

成田善弘著、セラピストのための面接技法、金剛出版