授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
看護学 3 後期 2 選択 渡辺 弥生


【授業の目的と概要】

看護学は、人々の健康問題に関わり、身体的・精神的・社会的、さらに霊的にも安寧な状態を創出するための実践科学である。看護の職務は、健康のあらゆるレベルにある人々に対して、健康増進・疾病予防・健康回復に助力し、その人らしく生きることを支援することである。ここでは、保健医療チームとの連携を視野に看護・介護に共通する援助技術、在宅ケア、セルフケアなどの考え方を理解し、医療・看護の発展過程、基本的な援助技術・健康障害を持つ人への援助について学ぶことを目的とする。この科目は「誰もが看護者である」という視点で、教員の実務経験を活かし看護専門職としての経験から症例を多く用い、より実践的な学びとなるよう展開する。以上の内容を講義・演習形式で行う。

【授業の方法】

講義及び実技の実習のは看護基礎教育の手法を用い、臨床で行う方法を基本として演習を行う。 臨床で出会う症例をもとに家族の立場で考え、ディスカッションを行う。

また看護の倫理や職業人としての姿勢を考える内容とする。

【各回のテーマ】

第1回 ガイダンスー医療と看護

第2回 医療・看護の発展過程

第3回 看護活動と介護

第4回 援助技術1 (バイタルサインの観察)

第5回 援助技術2 (体位変換・車椅子移動など)

第6回 援助技術3 (食事介助・排泄など)

第7回 健康障害を持つ人への援助(呼吸器系疾患)

第8回 健康障害を持つ人への援助(消化器系疾患)

第9回 健康障害を持つ人への援助(循環器器系疾患)

第10回 在宅療養を支える援助

第11回 家庭でできるリハビリテーション

第12回 認知症とは?日本の現状

第13回 認知症の人と家族への援助

第14回 終末期のケア

第15回 まとめ テストの解説

【各回の内容】

第1回 人の「健康」とは何か?「医療」と「看護」は、人間が健康生活を送るためになぜ必要なのか考える。

第2回 戦後の日本における国民衛生の動向を知り、それに伴う医療の発展、日本における看護はどのように捉えられ発展したのか諸外国と比較しながら学ぶ

第3回 「看護とは何か」看護独自の機能を知り「介護」との違いを学ぶ。

第4回 バイタルサインとは何かを知り、バイタルサインの観察の視点と方法を学ぶ。また、バイタルサインの測定方法を修得する

第5回 体位変換の必要性とその方法を学ぶ。また車いすの乗降とその方法、車いすでの移動方法について演習を通して学ぶ。

第6回 人にとっての食事の意味と意義、食事介助の方法について学ぶ。また排泄とは何か、排泄に関する援助方法について学ぶ。

第7回 代表的な呼吸器疾患について知り、呼吸器系疾患患者の看護方法を臨床での症例をあげ学ぶ。

第8回 代表的な消化器疾患について知り、消化器系疾患患者の看護方法を臨床での症例をあげ学ぶ。

第9回 代表的な循環器疾患について知り、循環器系疾患患者の看護方法を臨床での症例をあげ学ぶ。

第10回 在宅における療養生活の実態を知り、起こりやすい障害や障害予防のための援助方法について学ぶ。

第11回 リハビリテーションの意義について知り、家庭で看護者が行うリハビリテーションの方法を学ぶ。

第12回 認知症患者を理解するとともに、日本における認知症の実態を知る。さらに予防方法を症例から学ぶ。

第13回 認知症患者への看護のありかたと認知症患者を支える家族の関わり方を学ぶ。

第14回 人の死について考える。また人生最後の期間を穏やかに生きることができるように支援するための看護の方法を学ぶ。

第15回 講義・演習で学んだ知識を振り返る。人が人として健康生活を送るための自己責任と人が支えあって健康的に生活していくことの大切さを再認識し、私たちができる疾病予防、健康の保持増進の方法について確認する。

【事前・事後学習】

講義に関連する内容についてテキストの関連ページを読んでくるなど事前に2時間程度学習する。

自分の家族や身近な人に病気の人がいるか、高齢者で病気や障害を持つ人がいるか確認し、お見えになる場合はどんな生活をしているか確認し、看護の必要性や方法について学ぶ。講義後2時間の学習を行う。

【課題に対するフィードバックの方法】

出されたレポートは添削、採点後返却する。

課題レポートは、全体で共有する機会をもつ。

【授業の到達目標】

家庭看護の必要性について説明できる。【人間健康2019DP(1)】

専門職の行う看護の概要を説明できる。【人間健康2019DP(1)】

家庭で行う看護技術を実施できる。【人間健康2019DP(2)】

頻度の高い疾病の看護の基礎について説明できる。【人間健康2019DP(1)】

看護の動向について説明できる。【人間健康2019DP(3)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
60
【評価割合 - 実技試験《%》】
10
【評価割合 - レポート《%》】
20
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
10
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

なし

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
【テキスト】

健康管理士一般指導員テキスト(6)日本成人病予防協会*健康管理士希望者

適宜資料配布

【参考図書】

有田清子 系統看護学講座 専門分野1 基礎看護学2 看護技術1 医学書院

伊藤政子 系統看護学講座 専門分野1 基礎看護学 看護学概論  医学書院

井出訓  看護学概説 放送大学教材