授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
養護概説 3 前期 2 選択 渡辺 弥生


【授業の目的と概要】

近年の子どもを取り巻く社会や家庭環境の変化に伴い、健康問題が多様化、深刻化している現在、一人ひとりの子どもの健康を守り、健康の保持、増進を図っていくとともに、社会の中で自立した人間として成長できるための基礎理論と支援方法を学ぶことを目的とする。また、学校や家庭における子どもの現代的健康課題・保健教育・健康管理の基礎知識・技術を習得するために、講義、討論、発表、ロールプレイなどを取り入れた授業を展開する。この科目では、養護に加え、教員の看護専門職としての実務経験を活かし、小児保健、小児看護の視点で子供を取り巻く環境、健康教育、健康保持、病気の予防、病気や障害をもった時の対応など多角的な視点で学ぶ。

【授業の方法】

講義が中心ではあるがディスカション プレゼンテーション を行う。

関わりの実際についてロールプレイを行う。

【各回のテーマ】

第1回 ガイダンス(授業概要、受講上の諸注意、評価方法の説明など)「養護とは」

第2回 養護の概念

第3回 養護ニーズと擁護活動

第4回 健康問題の把握(健康観察の実際)

第5回 乳幼児期、学童期、青年期の成長・発達・課題について理解する。

第6回 子どもの現代的な健康問題とその支援

第7回 健康問題の解決支援(1)身体的支援 (2)精神的支援 (3)社会的支援

第8回 健康問題に応じた養護活動(1)慢性疾患をかかえた子ども

第9回 健康問題に応じた養護活動(2)発達に課題をもつ子ども

第10回 健康問題に応じた養護活動(3)心の問題をかかえた子ども

第11回 健康問題における予防活動のあり方

第12回 養護活動における連携・組織

第13回 健康管理(健康診断の活用)

第14回 保健教育

第15回 養護活動の評価とまとめ

【各回の内容】

第1回 シラバスをもとに本授業の概要、受講上の諸注意、評価方法の説明などを行う。また各自が考えている養護について討論する。

第2回 人間、成長、発達の観点からの養護概念について理解する。

第3回 養護ニーズを把握するにはどうすればよいか。またニーズに答えていくべき養護活動について理解する。

第4回 健康問題を把握する方法について話し合う。実際の教育現場をイメージしながら考える。

第5回 乳児期、学童期、青年期の成長、発達の様子やその時期の課題について理解する。特に青年期にいる自己を見つめる機会とする。

第6回 子どもの現代的な健康問題は社会情勢と大きくかかわっていることを理解できるよう、最近のニュースを教材にして考える。

第7回 健康問題の解決や支援について、身体的、精神的、社会的な面から現代的な健康問題とその支援を理解する。

第8回 慢性疾患をかかえた子どもの理解と養護活動について話し合い、養護活動の一部をロールプレイする。

第9回 発達に課題をもつ子どもの理解と養護活動について話し合い、養護活動の一部をロールプレイする。

第10回 心の問題を抱えた子どもの理解と養護活動について話し合い、養護活動の一部をロールプレイする。

第11回 社会の情勢と健康問題のつながりを理解した上でどのような予防活動を展開するかを理解する。

第12回 組織とは何か理解し、養護活動を展開するうえで必要な連携について話し合う。

第13回 健康を管理することの意味・意義を理解する。健康診断にはどのようなものがあるか話し合い発表する。

第14回 保健教育について、その根拠、目的・内容・意義等を理解する。5分間保健指導を作成する。

第15回 養護活動についての評価方法について理解する。筆記試験を実施する。

【事前・事後学習】

事前学習はシラバスにかかわる内容を確認しておく。授業前2時間程度の学習を行う。

授業後は新聞などから養護に関係するニュースを確認し自分の考えをまとめるなど自己学習2時間程度実施する。

【課題に対するフィードバックの方法】

出されたレポートは添削、採点後返却する。

課題レポートは、全体で共有する機会を持つ。

【授業の到達目標】

養護について説明できる。【人間健康2019DP(1)】

子供の成長、発達について記述できる。【人間健康2019DP(1)】

子どもを取り巻く社会問題について意見を述べる事ができる。【人間健康2019DP(1)】

子どもとの関わりをロールプレイで表現できる。【人間健康2019DP(2)】

養護の実際と将来について自分の考えを記述できる。【人間健康2019DP(3)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
60
【評価割合 - 実技試験《%》】
20
【評価割合 - レポート《%》】
20
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
10
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

なし

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
【テキスト】

適宜必要な資料を配布

【参考図書】

大谷尚子他編「新養護概論】東山書房

学校保健・安全実務研究会編新「学校保健実務必携」

日本学校保健会「学校保健の動向」