授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
教育相談 3 前期 2 選択 肥田 幸子


【授業の目的と概要】

「教育相談に必要な基礎的知識と教育相談の進め方」を授業のテーマとする。また発達の状況に即しつつ、個々の心理的特質や教育的課題を適切に捉え、支援するために必要な基礎的知識(カウンセリングの意義、理論や技法に関する基礎的知識を含む)を身につけることを到達目標とする。学校における教育相談の意義と理論を理解する。現代社会における子どもや家庭の問題、教育相談の特徴、教師のあり方等の教育相談の課題を把握する。次に、不登校・いじめ・反社会的行動・虐待・発達障害等の諸問題に対する教育相談の進め方、校内・校外での連携の取り方を学ぶ。最後にカウンセリングマインドの必要性を理解し、生徒への的確な対応や気づきを把握する方法を考察する。

【授業の方法】

 主に講義形式で行う。実際の教育相談を設定した演習形式の学習も随時に取り入れる。2、3人でのワーク、多人数でのグループワークを実施することもある。

【各回のテーマ】

第1回 本授業の概要

第2回 教育相談の意義と課題

第3回 教育相談に関わる心理学の基礎的な理論と概念

第4回 学校教育におけるカウンセリングマインドの必要性

第5回 カウンセリングの基礎的な姿勢や技法

第6回 教育相談に関わる社会的な環境と家庭の問題

第7回 不適応や問題行動と教育相談(1)不登校

第8回 不適応や問題行動と教育相談(2)いじめ

第9回 不適応や問題行動と教育相談(3)非行等

第10回 発達障害・虐待の理解と教育相談の進め方

第11回 教育相談を行う際の問題の立て方と進め方

第12回 校内体制の整備、組織的な取り組み

第13回 地域の専門機関との連携の必要性

第14回 学校不適応や問題行動の予防と気づき

第15回 本授業のまとめ

【各回の内容】

第1回 授業計画、授業方針等、教育相談とは

第2回 1教育相談概要 2教育相談の歴史 3教育相談のあり方 

第3回 来談者中心療法等心理的アプローチの基礎知識

第4回 児童・生徒の理解と対応

第5回 1子どもの話を聞く 2子どものメンタルな問題

第6回 現代社会における子どもの問題

第7回 不登校問題の背景、発生要因と対応

第8回 いじめ問題の理解といじめへの対応

第9回 反社会的行動(非行・逸脱)の背景と対応

第10回 1発達障害とは何か 2学校で問題となる三つの発達障害 3虐待の理解

第11回 見立てと方針、早期対応 

第12回 生徒の起こす問題行動と組織的対応

第13回 社会資源とネットワークの構築

第14回 予防的教育相談と開発的教育相談

第15回 教育相談の講義のまとめと振り返り

【事前・事後学習】

毎回の授業には、いくつかのテーマがそれぞれに配置されている。各テーマに関する参考書、資料等が事前に提示されるので予習をしてくること。

 事後学習は授業内でテーマが提示されるので、それをまとめること。

 事前学習は2時間、事後学習は2時間程度が望ましい。

【課題に対するフィードバックの方法】

 毎回、講義後に小レポート(小テスト)が実施されるが、それらは採点され次回の授業の冒頭で全体に講評する。優良なレポートは紹介し、詳細な検討を加える。これらの時間は前回の復習と当日授業の導入として使われる。

【授業の到達目標】

教育相談の意義と課題を理解し説明することができる。(2018年度人間健康学部DP.1)

教師と生徒の関係性を理解しカウンセリングマインドを持って対応できる。(2018年度人間健康学部DP.2)

不登校、いじめ、非行等の生徒への教育相談の進め方を理解する。(2018年度人間健康学部DP.2)

発達障害に関する理解を深め、対処の仕方を自分で計画できる。(2018年度人間健康学部DP.3)

社会資源へネットワークすることができるようになる。(2018年度人間健康学部DP.3)

【評価割合 - 筆記試験《%》】
50
【評価割合 - 実技試験《%》】
0
【評価割合 - レポート《%》】
0
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
50
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
0
【テキスト】

テキストは使用せず、授業内容に応じて資料を配付する。

【参考図書】

河村茂雄著、教育相談の理論と実際、文化出版