授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
教育心理学 1 前期 2 選択必修 橘 廣


【授業の目的と概要】

幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程について、基礎的な知識を身につけ、各発達段階における心理的特性を踏まえた学習活動を支える指導の基礎となる考え方を理解することを目的とする。本授業では、心身の発達を基にした人間理解の視座から、発達を踏まえた学習支援が有効、適切なものとなるよう、心理学研究の知見と教育現場の調査結果を活用し考察していく。この際、発達及び学習に関する代表的理論、主体的学習を支える動機づけ・集団づくり・学習評価・学習形態、学校教育相談等の基礎的な考え方を学ぶ。

【授業の方法】

講義形式で授業を行う。

授業の内容に応じて、グループワークやディスカッションを取り入れて行う。

【各回のテーマ】

第1回 本授業の目標

第2回 発達(発達過程)の理解

第3回 認知発達の理解

第4回 人格形成の理解

第5回 運動発達と言語発達の理解

第6回 学習(学習過程)の理解

第7回 記憶

第8回 主体的学習を支える動機づけ

第9回 集団づくり

第10回 学習評価の在り方

第11回 適応の理解

第12回 発達を踏まえた指導の基礎(1):学力と知能の理解

第13回 発達を踏まえた指導の基礎(2):学校教育相談

第14回 「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善

第15回 本授業のまとめ、教育現場の問題とその背景

【各回の内容】

第1回 授業の到達目標、授業の方針と全体の流れを理解する。個性の理解のための大脳半球優位性テストを行う。

第2回 心身の発達に対する外的及び内的要因の相互作用、教育における発達理解の意義を確認する。。

第3回 ピアジェの発達理論における発達段階について、また心の理論について知り、認知発達の理解を深める。

第4回 エリクソンの発達理論、親の養育態度と人格形成、社会性の発達について理解する。

第5回 運動発達と言語発達のそれぞれの発達過程と関連性について理解する。

第6回 学習理論(連合理論・認知理論等)から学習過程の理解を深め、発達を踏まえた学習指導の在り方を考える。

第7回 記憶のメカニズムを知り、効果的な記憶法を応用できるようにする。

第8回 外発的動機づけと内発的動機づけ、原因帰属などを知り、主体的学習への適切な動機づけの方法について理解を深める。

第9回 学級集団の人間関係を理解するためのテスト、リーダーシップについて理解を深める。

第10回 学習評価の意義や評価の分類等について理解する。

第11回 適応機制、マズローの欲求の階層説を理解する。

第12回 知能テスト、創造性テスト、学力テストについて理解する。

第13回 教育現場における心理社会的課題及び必要な支援(教育における心理学的援助、心理療法、心理検査)について理解する。

第14回 主体的な学習活動を支える指導の在り方、学習形態を考える。

第15回 本講義のまとめを行う。また教育現場の問題とその背景について資料を基に理解し対応を考える。

【事前・事後学習】

事前学習として、講義で示した重要な心理学用語について、授業前までに2時間程度の予習をしたうえで授業に臨む。

事後学習として、テキストや配布資料を基に復習をすること。また授業で扱う内容は、教員採用試験でもよく出題されるので、教員を目指す者は授業内容に関連する教員採用試験の過去問題を十分に学習しておいてほしい。これらのことを踏まえて2時間程度の学習をする。

【課題に対するフィードバックの方法】

課題は、まとめて翌週フィードバックし、全体で共有する機会を持つ。また小テストは、テスト終了時に解説する。

【授業の到達目標】

幼児、児童及び生徒の心身の発達に応じた適切な学習指導や教育の在り方について説明することができる。【2019人間健康学部DP(1)】

幼児、児童及び生徒の心身の発達に応じた適切な学習指導を実践する場合の留意点を説明できる。【2019人間健康学部DP(1)】

心身の発達を踏まえた適切な学習指導について、問題意識を持ち解決策を探求できる。【2019人間健康学部DP(2)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
60
【評価割合 - 実技試験《%》】
0
【評価割合 - レポート《%》】
0
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
0
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

毎回授業時の提出物

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
40
【テキスト】

北尾倫彦他著『精選コンパクト教育心理学』北大路書房

【参考図書】

授業の中で適宜紹介する。