授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
統計学 2 前期 2 選択 岩本 光一郎


【授業の目的と概要】

社会科学はその名の通り、社会そのものを考察の対象とする学問分野である。統計は、その社会の実際の姿を把握するために極めて有用なツールであり、その統計をどう扱うべきかというルール、すなわち統計学を学んでおくことは社会科学を学ぼうとするものにとっては必須の要件と言える。本講義では、主に社会科学の観点から必要と思われる統計学の基本的知識とノウハウを学ぶ。

【授業の方法】

プロジェクターに映したpower point資料を解説する講義形式で行う。なお頻繁に計算問題(小テスト含む)を課すので、電卓の持ち込みを推奨する。

【各回のテーマ】

第1回 統計学とは何か

第2回 標本データの記述 1: 度数分布表

第3回 標本データの記述 2: ヒストグラム

第4回 代表値 1 : 平均値

第5回 代表値 2: 平均値以外の指標

第6回 ばらつきとリスク 1: 標準偏差以外の指標

第7回 ばらつきとリスク 2: 標準偏差

第8回 標本データの記述 3: クロス集計表

第9回 相関分析

第10回 確率 1: 二項分布

第11回 確率 2: 正規分布の基礎

第12回 統計的推測 1: 仮説検定という考え方

第13回 統計的推測 2: 区間推定

第14回 統計的推測 3: 標本理論

第15回 総括

【各回の内容】

第1回 社会科学における統計的手法を用いた分析の必要性を学ぶ

第2回 度数分布表の作り方から、データの集約の方法を学ぶ

第3回 ヒストグラムの描き方と意味を学ぶ

第4回 平均という概念について学ぶ

第5回 中央値やモードなど、平均以外のデータの性質を一言で表す指標について学ぶ

第6回 四分位数や分散など標準偏差以外の散らばりの指標について学ぶ

第7回 代表的な散らばりの指標である標準偏差について理解を深める

第8回 複数系列のデータの扱い方としてクロス集計表の作り方、読み方を修得する

第9回 複数系列のデータ間の関係を示す相関係数の計算方法と、その意味を学ぶ

第10回 代表的な確率分布の一つである二項分布について学ぶ

第11回 最も重要な確率分布である正規分布の基礎知識について学ぶ

第12回 正規分布と統計的推定の関係を概観し、仮説検定の考え方について学ぶ

第13回 実際のデータを用いて、区間推定の手法について学ぶ

第14回 標本と母集団の関係、そしてサンプリングの概念を学ぶ

第15回 ここまでの学習内容の振り返りを行う

【事前・事後学習】

事前学習としては参考図書(もしくは初級の統計学のテキスト)を読んでおく程度で十分である(2時間程度)。事後学習としては、講義内で扱った例題・練習問題をもう一度、完全に自力で解いてみることが効果的である(2時間程度)。また、折に触れて講義内容に則した持ち帰り課題を出すので、自宅で回答し、提出すること。

【課題に対するフィードバックの方法】

持ち帰り課題および小テストの内容については、次回の講義の冒頭に解答を解説する。

【授業の到達目標】

与えられたデータを適切に縮約する方法を身に付けている。【2018全学共通DP(1)】

「統計的推測」という言葉の意味を正確に説明できる。【2018全学共通DP(1)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
50
【評価割合 - 実技試験《%》】
0
【評価割合 - レポート《%》】
0
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
10
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

持ち帰り課題、小テスト

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
40
【テキスト】

使用しない(講義中に使用したPPTシートはpdf形式で配布する)

【参考図書】

小島寛之「統計学入門」ダイヤモンド社