授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
政治学 2 後期 2 選択 安武 裕和


【授業の目的と概要】

 現代および過去の日本を初めとする民主主義諸国における政治システム(行政府と立法府の権力分立、立法府の内部構造、中央・地方関係、選挙制度、政党システム、etc.)の多様性を学ぶことで、今後の政治体制の「あるべき姿」を考える上での幅広い視座を手に入れると同時に、他の社会科学の分野を学ぶ上でも必要な基礎知識および論理的な思考力を養うことを目標とする。

【授業の方法】

 講義は、毎回配布する「空欄付きのレジュメ」に沿った口頭説明が中心であり、板書&パワーポイントは補足程度に用いる。空欄は、各自が講義を聴きながら埋めること。また、講義中、主に前の方に座っている学生に対して、講師から学生を指名して質問することもある。講義終了後にコメント用紙を提出し、その内容に応じて平常点を算出する。講義進行の目安は以下の通り(±10分程度の誤差は生じうる)。

 9:00~9:20 前回の講義で受け取ったコメント用紙への回答

 9:20~10:20 講義

 10:20~10:30 コメント用紙記入&提出

☆最終評価点=試験点+(100-試験点)×平常点÷100

【各回のテーマ】

第1回 政治とは何か?〜社会集団における統一的意思決定〜

第2回 国家の意思決定構造〜民主主義体制と非民主主義体制〜

第3回 行政府と立法府の関係〜二元代表制と議院内閣制〜

第4回 立法府の構造〜一院制と二院制〜

第5回 中央と地方の関係〜単一国家と連邦制国家〜

第6回 国家主権と国際機構の関係〜国家連合と超国家機関〜

第7回 選挙方式の基本概念〜多数代表制と比例代表制〜

第8回 選挙方式の複合的運用〜複数の制度の複合的運用〜

第9回 現代における政党の役割〜社会と政治を繋ぐ存在〜

第10回 政党の基盤となる社会集団〜民族・宗教・地域主義〜

第11回 政党の基盤となるイデオロギー〜左右軸の意義と限界〜

第12回 戦後日本政党史1〜55年体制の成立と動揺〜

第13回 戦後日本政党史2〜細川政権以降の政界再編〜

第14回 戦後日本政党史3〜小泉政権以降の諸政党の動向〜

第15回 まとめ〜本講義を通じて得られた知見の確認〜

【各回の内容】

第1回 「政治(国内政治・国際政治)」の定義とこの講義で学ぶ内容の概要

第2回 「この講義内における便宜的定義」としての「民主主義」の位置付け

第3回 二元代表制・議院内閣制・半大統領制・議会統治制という四類型

第4回 一院制と二院制の相違および二院制内の上院の選出方法と権限配分

第5回 中央機関と地方機関の権限配分の多様性とその歴史的起源

第6回 複数の国家間で結成される国家連合や超国家機構とその構成諸国

第7回 主に議会選挙において用いられる選挙方式の基礎概念としての八類型

第8回 複数の選挙方式を組み合わせで用いる際の選択肢(並立制、併用制など)

第9回 「政党」という概念の歴史的変遷と現代において期待される役割

第10回 各国における民族政党、宗教政党、地域政党などのバリエーション

第11回 政党の基盤となるイデオロギーを区分する基準としての「右派」と「左派」

第12回 55年体制の成立から崩壊に至るまでの自民党内外の諸勢力の変遷

第13回 細川政権から森政権に至るまでの間の政権交代と政界再編の過程

第14回 小泉政権成立から現代に至るまでの政治的動向の概略

第15回 ここまでの講義内容が十分に理解出来ているかどうかの確認

【事前・事後学習】

 予習は不要だが、講義は毎回、「過去の講義内容を理解していること」を前提として進めていくので、復習は必須。最低限、講義の前日に5〜10分程度かけて講義レジュメを読み返すことは必要。また、内容確認のために、過去のレジュメを毎回持参することを推奨。

【課題に対するフィードバックの方法】

 毎回の講義終了後に提出したコメント用紙に関して、返答が必要なものは翌週のレジュメの裏面に書き出した上で、講義の序盤約20分を用いてレスポンスをおこなう。

 筆記試験の解説に関しては試験終了後に口頭でおこない、その時点で随時質問も受け付ける。

【授業の到達目標】

各国の政治体制の違いとその意義について説明出来る。【2019 全学共通DP(1)】

現在の政治的価値観を相対化する俯瞰的視座を獲得出来る。【2019 全学共通DP(2)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
「授業の方法」参照
【評価割合 - 実技試験《%》】
【評価割合 - レポート《%》】
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

講義終了後に提出するコメント用紙の内容

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
「授業の方法」参照
【テキスト】
【参考図書】