授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
世界の食文化 2 後期 2 選択 石山 絹子


【授業の目的と概要】

 食文化は様々な地域や場面において人の価値観に対応する形で成立してきた。それは食材の選択、生産、加工、献立、食作法にまで及び、多様性を生み、食に関する技術を発展させてきた。しかし、近年における技術の発展や食文化のあり方は人にとって好ましいものばかりとは限らない。食文化の未来の展望やあるべき姿について考えを持つことを目標とし、授業では食文化の変遷とその背景を振り返ることで先人の工夫と努力を見つめ直し、食文化の現代的な問題点を検討する。また、グローバル化をたどる現代のニーズに応えられるよう世界の多彩な食文化学習対象とし、基礎知識を身につる。以上の内容を講義形式で行う。

【授業の方法】

講義形式で行う。

【各回のテーマ】

第1回 はじめに

第2回 食の歴史 

第3回 食と宗教の関わり 食作法・マナー

第4回 日本の食文化

第5回 ヨーロッパの食文化

第6回 アジアの食文化

第7回 中東の食文化

第8回 アメリカの食文化

第9回 嗜好性の追求

第10回 食料の保存方法

第11回 発酵食品

第12回 健康志向

第13回 食の合理化、簡便性の追求と安全性の見直し

第14回 これからの食文化を考える

第15回 まとめ

【各回の内容】

第1回 「何のために食べるのか」を考え、本講義で学ぶ内容を確認する。

第2回 食に関する歴史を学び、食文化の変遷を知る。

第3回 食の選択に大きく影響を及ぼす宗教・思想・食のタブーについて学ぶ。また、食作法、食器・食具に関する文化、その背景を学ぶ。

第4回 日本の食文化の成立の背景、歴史や特徴を学ぶ。

第5回 フランスを中心にヨーロッパの食文化の成立の背景、歴史や特徴を学ぶ。イタリア、イギリスの食文化にもふれる。

第6回 中国を中心にアジアの食文化の成立の背景、歴史や特徴を学ぶ。

第7回 世界三大料理と言われるトルコ料理やイスラム教圏を中心に中東の食文化の成立の背景、歴史や特徴を学ぶ。

第8回 アメリカの食文化の成立の背景や特徴を学ぶ。

第9回 味覚のしくみやおいしさとは何かを確認し、嗜好性の追求による食文化や技術の発展について学ぶ。

第10回 食料の劣化や保存の原理を確認し、長い歴史の中で成立してきた保存食や現代の科学技術による保存方法について学ぶ。

第11回 世界各地にみられる発酵食品についてその成立の背景や発酵のしくみについて学ぶ。

第12回 飽食の時代を迎えた国々で起こる食の健康志向について、その背景や食が健康に及ぼす影響を学ぶ。

第13回 食産業や科学の発達により得られた便利さの裏で脅かされる食の安全性について学ぶ。

第14回 現代の食文化に起きている様々な変化とそれにより失われるものを学び、今後の食文化のあるべき形を考える。

第15回 本講義をふり返り、様々な食文化について興味を持ったことや意見・期待することなど、自ら考えたことをレポートにまとめる。

【事前・事後学習】

普段から食に関するニュース等に興味を持つこと。授業後は授業内容に関する情報を集め、レポート作成のための準備を行う。(4時間程度)

【課題に対するフィードバックの方法】

毎回の講義内で記入するノートおよび感想は提出し、採点後返却する。

【授業の到達目標】

本講義を通して広く食に関する知識を習得し、現代の食文化に期待することや課題について自らの考えをまとめることができる。【2018全学共通DP(1)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
【評価割合 - 実技試験《%》】
【評価割合 - レポート《%》】
60
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
40
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
【テキスト】

必要時にプリントを配布する

【参考図書】

講義内で適宜紹介する