授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
教育実習II(小学校) 4 前期 4 選択 白井 克尚


【授業の目的と概要】

教師としての職業観、使命感、職責の重大さを、教育実習を通して学ぶ。小学校現場を体験し、教師と児童、児童と児童の心の交流の大切さを理解する。初期は観察を中心とし、中期には部分実習を体験し、最後に研究授業の実践を行う。また、児童との心の交流を深める方法を学ぶ。具体的には、教師としての児童への声かけの方法、児童への対応のタイミングを学ぶ。さらに、集団の中で児童一人一人に応じた指導の方法を学ぶ。職務遂行上、教職員間の意志の疎通が大切なことを学び、自ら進んで意志の疎通を図ろうとする態度を育成する。

【授業の方法】

授業の方法は、小学校現場における教育実習体験を通じて学ぶ。

【各回のテーマ】

第1回 担当指導教員からの指導。(学級経営・教科指導・特別活動・道徳教育等)と実習観察。(実習校の教員からの指導は実習校の事情により、順序は前後する。また、指導教員は例であり、この他の場合もある。)

第2回 教務主任からの指導(教育課程)と実習観察。(授業観察・授業外観察)

第3回 教頭からの指導(校務全般)と実習観察。(授業観察・授業外観察)

第4回 校長からの指導(学校経営)と実習観察。(授業観察・授業外観察)

第5回 生徒指導主事(生徒指導)からの指導と実習観察。(授業観察・授業外観察)

第6回 体験実習。(授業観察)

第7回 体験実習。(授業外観察)

第8回 教科指導案の作成。

第9回 実習授業。(教科指導)

第10回 道徳指導案あるいは特別活動指導案の作成。

第11回 道徳あるいは特別活動の実習授業。

第12回 実習授業の振り返り。(教科)

第13回 実習授業の振り返り。(道徳あるいは特別活動)

第14回 総合的な実習の振り返り。

第15回 小学校教育実習の記録作成。

【各回の内容】

第1回 教育実習担当教員から教育実習ガイダンスを受ける。学校、児童、実習についての予定等を記録をしながら注意深く聞き取る。また、学級経営、教科指導、特別活動、道徳等の指導について学ぶ。

第2回 教務主任からの指導(教育課程)について学ぶ。教育課程は教育の総合計画であり、学校教育目標達成のための羅針盤であることを知る。

第3回 教頭から、学校経営全般の事項を学ぶ。学校経営における校務分掌の意味、学年主任、教科主任、体育主任、生徒指導主事、各教科主任の働きや機能について学ぶ。

第4回 校長から学校経営について学ぶ。学校経営方針策定の方法、人事、予算、施設等についての学校経営における中核的要素について学ぶ。学校のリーダーとして何が必要であり、どのように学校を運営するのかを学ぶ。

第5回 生徒指導主事から、生徒指導の現状や課題について学び、その解決策について考える。地域の特色と教員の協働体制についてどのように取り組むのかを学ぶ。

第6回 授業観察を行う。授業観察については観察項目に従い観察する。観察後、実習生自ら指導教員からの指導を受けるため、質問項目を作成して質問する。

第7回 授業外観察を行う。前回の授業観察結果と比較し、比較結果に従い質問する。

第8回 教科指導案の作成。教科指導案の作成においては、実習校での指導案の形式に従い、指導教員の指導を受けながら指導案を計画的に作成する。

第9回 教科に関する実習授業を行う。学習指導要領の目標・内容に即し、到達目標を設定して授業を行う。児童の集中度が授業評価のバロメーターであることを知る。

第10回 道徳あるいは特別活動の指導案の作成。道徳あるいは特別活動の指導案の作成においては、大学で学習した指導案の形式を参考に、実習校での指導案の形式に従い、指導教員の指導を受けながら指導案を計画的に作成する。

第11回 道徳あるいは特別活動に関する実習授業を行う。学習指導要領の目標・内容に即し、到達目標を設定して授業を行う。児童の集中度が授業評価のバロメーターであることを知る。

第12回 教科に関する授業における教育的意義をとらえ、実践力を培うため、授業課題を明らかにし、その課題解決の方策を考える。

第13回 道徳や特別活動の授業における教育的意義をとらえ、実践力を培うため、授業課題を明らかにし、その課題解決の方策を考える。

第14回 教科指導、道徳、特別活動の指導、学校経営、学級経営、生徒指導、安全指導、教員研修の領域から、教員としての知識、技能の修得の大切さを理解する。

第15回 教育実習記録を完成させる。作成に当たっては、具体的な児童の発言や指導教員の発言について記述し、それに対する自分の考えを記述する。

【事前・事後学習】

・事前訪問の打合せ事項を確認する。指導案作成については、大学で学んだ指導案の形式と内容を確認する。(30分程度)

・返却された教育実習日誌をもとに、課題を整理し、その課題解決のための方策を整理する。(30分程度)

【課題に対するフィードバックの方法】

提出された教育実習ノートは、確認をした上で返却する。

【授業の到達目標】

児童の学習環境等に対して適切な観察を行うとともに、学校実務に対する補助的な役割を担うことを通して、教育実習校の児童の実態と、これを踏まえた学校経営及び教育活動の特色を理解することができる。【2019 教育学部DP(1)】

大学で学んだ教科や教職に関する専門的な知識・理論・技術等を、各教科や教科外活動の指導場面で実践するための基礎を修得することができる。【2019 教育学部DP(2)(3)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
0
【評価割合 - 実技試験《%》】
0
【評価割合 - レポート《%》】
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
実習校の評価(80%) 訪問始動時の評価と各種提出物、教育実習日誌(20%)
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
0
【テキスト】

文部科学省『小学校学習指導要領<平成29年告示>解説 総則編』

『教育実習ノート』

【参考図書】

各自必要に応じて参考資料を調べる。