授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
保健体育教育法II 3 後期 4 選択 上田 裕司


【授業の目的と概要】

本講義の目的は,次の2点を身につけることを目的とする。第1に,中学校・高等学校の学習指導要領の内容を包括的に理解し,「保健」授業の教授方法および授業実践の方法について学ぶ。第2に,教育実習で保健授業の指導ができるように,学習指導要領に示された指導内容に基づき指導案の作成方法および模擬授業を通して授業の進め方の知識や技能を身に付ける。なお,講義テーマに応じてグループワークを用いた授業を行う。

【授業の方法】

講義形式で行う。講義内容に応じて,グループワーク及び模擬授業実践演習を取り入れる。

【各回のテーマ】

第1回 本授業の概要

第2回 学習指導要領の理解

第3回 学習指導要領における保健分野の目標・教育内容及び全体構造

第4回 保健分野の学習目標及び領域、学習評価の考え方

第5回 保健の学習指導

第6回 教材研究の技法

第7回 学習指導案の作成(1)

第8回 学習指導案の作成(2)

第9回 学習内容:「心身の機能の発達と心の健康」

第10回 教材研究の技法:「心身の機能の発達と心の健康」

第11回 学習内容:「健康と環境」

第12回 教材研究の技法:「健康と環境」

第13回 学習内容:「障害の防止」

第14回 教材研究の技法:「障害の防止」

第15回 学習内容:「健康な生活と病気の予防」

第16回 教材研究の技法:「健康な生活と病気の予防」

第17回 学習内容:「健康な生活と病気の予防」(発展)

第18回 教材研究:「健康な生活と病気の予防」(発展)

第19回 保健分野の学習内容:「喫煙・飲酒・薬物乱用」

第20回 教材研究の技法:「喫煙・飲酒・薬物乱用」

第21回 学習内容:「地域での保健医療の取組み」

第22回 教材研究の技法:「地域での保健医療の取組み」

第23回 模擬授業(1):中学校「心身の発達と心の健康」

第24回 模擬授業(2):高等学校「心身の発達とストレス」

第25回 模擬授業(3):中学校「健康の成り立ち」

第26回 模擬授業(4):高等学校「私たちの健康」

第27回 模擬授業(5):中学校「健康と環境」

第28回 模擬授業(6):高等学校「社会生活と健康」

第29回 模擬授業(7):中学校「障害の防止」

第30回 本授業のまとめ

【各回の内容】

第1回 授業計画、授業方針、テキスト・参考書等、本授業の概要を確認する。

第2回 学習指導要領の改訂の経緯・趣旨・要点を学ぶ。

第3回 学習指導要領における保健分野の目標・教育内容及び全体構造を学ぶ。

第4回 保健分野の学習目標及び領域、学習評価の考え方を学ぶ。

第5回 保健分野における多様な指導法の工夫(直接指導、課題学習、共同学習等)を学ぶ。

第6回 保健分野の教材研究における学問領域との関係、実践研究の動向を理解した教材研究の方法を学ぶ。

第7回 発育発達に応じた授業設計と学習指導案の作成の方法を学ぶ。

第8回 指導上の留意点、学習評価の考え方、評価方法を基にして指導案の検討を行う。

第9回 単元「心身の機能の発達と心の健康」について学習内容の指導上の留意点を学ぶ。

第10回 単元「心身の機能の発達と心の健康」について保健の動向を理解した教材研究を行う。

第11回 単元「健康と環境」について学習内容の指導上の留意点を学ぶ。

第12回 単元「健康と環境」について保健の動向を理解した教材研究を行う。

第13回 単元「障害の防止」について学習内容の指導上の留意点を学ぶ。

第14回 単元「障害の防止」について保健の動向を理解した教材研究を行う。

第15回 単元「健康な生活と病気の予防」について学習内容の指導上の留意点を学ぶ。

第16回 単元「健康な生活と病気の予防」について保健の動向を理解した教材研究を行う。

第17回 単元「健康な生活と病気の予防」について前回の成果をふまえ指導の改善点を検討する。

第18回 単元「健康な生活と病気の予防」について発展的な学習内容を探求する。

第19回 単元「喫煙・飲酒・薬物乱用」について学習内容の指導上の留意点を学ぶ。

第20回 単元「喫煙・飲酒・薬物乱用」について保健の動向を理解した教材研究を行う。

第21回 単元「地域での保健医療の取組み」について学習内容の指導上の留意点を学ぶ。

第22回 単元「地域での保健医療の取組み」について保健の動向を理解した教材研究を行う。

第23回 中学校の保健分野「心身の発達と心の健康」の模擬授業および授業改善に向けた振り返りをする。

第24回 高等学校の保健分野「心身の発達と心の健康」の模擬授業および授業改善に向けた振り返りをする。

第25回 中学校の保健分野「健康の成り立ち」の模擬授業および授業改善に向けた振り返りをする。

第26回 高等学校の保健分野「私たちの健康」の模擬授業および授業改善に向けた振り返りをする。

第27回 中学校の保健分野「健康と環境」の模擬授業および授業改善に向けた振り返りをする。

第28回 高等学校の保健分野「社会生活と健康」の模擬授業および授業改善に向けた振り返りをする。

第29回 中学校の保健分野「障害の防止」の模擬授業および授業改善に向けた振り返りをする。

第30回 本授業のまとめと振り返りをする。

【事前・事後学習】

授業前に自分で教科書及び関連参考書の予習をし(2時間程度),授業後に教科書・参考図書及び授業中に配布した資料を用いて課題レポートを作成する(2時間程度)。

【課題に対するフィードバックの方法】

毎回の講義の「小レポート」の内容を評価し,学生からの質問事項や理解できていない事項を受講生全体で共有する。必要に応じて個別に対応する。

【授業の到達目標】

中学校・高等学校の保健科教育(保健分野・科目「保健」)の意義と課題を整理することができる。

学習指導要領を踏まえた,指導案の作成と模擬授業実践ができる。

【評価割合 - 筆記試験《%》】
30
【評価割合 - 実技試験《%》】
【評価割合 - レポート《%》】
30
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
20
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

20(模擬授業)

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
0
【テキスト】

保健科教育法入門(日本保健科教育学会)

新・中学保健体育 「中学校保健体育科 教科書 224学研/保体728」 学研みらい 平成27年2月13日

【参考図書】

文部科学省:中学校学習指導要領解説 保健体育編 東山書房

文部科学省:高等学校学習指導要領解説 保健体育編 体育編 東山書房