授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
アメリカ経済論 2 後期 2 選択必修 若林 努


【授業の目的と概要】

戦後のアメリカ経済の推移と日本経済、世界経済に与えた影響について理解する。アメリカ経済に関する関心は非常に高い。しかし、アメリカは地理的、歴史的な観点から日本と比較して民族構成、社会体制、政治・経済制度において非常に高い多様性を有する。同じ資本主義国家である日本とは、大きな違いがある。戦後から現在までのアメリカ経済の推移について年代、政権ごとに分析し、理解を深める。

【授業の方法】

講義形式で行う。

【各回のテーマ】

第1回 アメリカ合衆国の歴史概説

第2回 1930年代の長期不況とニューディール(1)

第3回 1930年代の長期不況とニューディール(2)

第4回 第2次大戦の戦時経済の経済発展とメカニズム

第5回 戦後経済への移行の特徴

第6回 戦後のパックス・アメリカーナ秩序の確立

第7回 戦後パックス・アメリカーナの政治経済システムと持続的成長

第8回 戦後の企業体制と政府政策

第9回 戦後パックス・アメリカーナの世界的枠組みの構築

第10回 戦後経済システムの限界と衰退(1)

第11回 戦後経済システムの限界と衰退(2)

第12回 1970年代のスタグフレーションとアメリカ産業の衰退

第13回 1980年代の経済再活性化の模索(レーガノミックス)

第14回 1990年代のアメリカ経済とニューエコノミー論

第15回 2000年代のアメリカ経済

【各回の内容】

第1回 新興国家としてのアメリカ、移民国家、文化的多元性、政治システムの分権性・分散性について概説する。

第2回 ニューディール政策の登場要因、特徴について概説する。

第3回 全国産業復興法、農業調整法と農業政策、金融政策、財政政策を中心に概説し、その限界について説明する。

第4回 アメリカの戦時経済の展開の概要について、経済の拡張と高貯蓄体制、消費拡大を中心に説明する。

第5回 大企業・巨大企業の発展と戦後の技術・産業基盤の強化について説明する。

第6回 国際通貨体制、自由貿易システムの再建、米英関係とアメリカの覇権の確立について説明する。

第7回 アメリカ経済の持続的成長とインフレーション、アメリカ型大量生産システム、成熟した寡占体制の確立について説明する。

第8回 戦後の政府の経済安定化機能、連邦準備制度と金融政策、軍産複合構造と戦後の福祉国家の特質と豊かな社会の中の貧困について説明する。

第9回 戦後の世界経済の体制を構築してきたIMF・GATT体制、そして基軸通貨ドルの散布とアメリカの国際収支構造について説明する。

第10回 戦後パックス・アメリカーナの衰退、IMF・GATT体制の問題、ドル危機とインフレーションの高進について説明する

第11回 ヴェトナム戦争とインフレーションの高進、「偉大な社会」プログラム、基幹産業の国際競争力の衰退とドル危機について説明する。

第12回 スタグフレーションと石油危機、個々の産業の競争力の衰退について説明する。

第13回 レーガノミックスの特徴と内容、財政赤字、双子の赤字、保護主義の台頭について説明する。

第14回 クリントン政権下の不況からの回復、長期不況の要因とニューエコノミー論について説明する。

第15回 ブッシュ、オバマ両政権下の経済政策の特徴とその成果について概説し、現在直面している経済問題について説明する。

【事前・事後学習】

①事前学習として2時間程度、次回のテーマについて指示するリーディングアサイメントと新聞・雑誌等のアメリカ経済に関する経記事に目を通し経済の動向を把握する。

②事後学習として2時間程度、講義内容の確認と講義で指摘した専門用語(英語)の概要をまとめる。

【課題に対するフィードバックの方法】

①提出されたレポートは、添削・採点しコメントをつけて返却する。

②レポートの課題について、翌週の講義で解説し共通の理解を得るようにする。

【授業の到達目標】

戦後アメリカ経済の発展と世界経済に与えた影響について説明できる。【2019経営学部DP(2)】

アメリカ経済の概要を説明できる。【2019経営学部DP(1)】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
50
【評価割合 - 実技試験《%》】
0
【評価割合 - レポート《%》】
20
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
30
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

なし

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
【テキスト】

プリントを配布します。

【参考図書】

講義内で紹介します。