授業科目名 | 配当年次 | 開講期間 | 所要単位 | 必修・選択 | 担当者名 |
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日本文化論 | 1 | 前期 | 2 | 選択必修 | 増田 孝 |
【授業の目的と概要】 |
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日本文化の流れを歴史学の立場から、書を文化の視点に据えて概観する。大陸から移入された漢字文化が書としてどのような歴史を辿って日本の漢字・仮名文字が形成され、書がいかにして変遷したかを理解する。 |
【授業の方法】 |
講義形式。あらかじめ用意された課題にもとづき、毎回それへのプレゼンテーションおよびその講評でのぞむ。 |
【各回のテーマ】 |
第1回 ガイダンス 第2回 大陸からもたらされた漢字文化 第3回 やまとことばと漢字表記と 第4回 飛鳥・奈良時代の書 第5回 平安時代初期の書 第6回 平安時代後期の書と文化の和様化 第7回 仮名文化と女性の役割 第8回 院政期における書の変容 第9回 鎌倉期の書文化 第10回 南北朝時代の公家の書 第11回 室町時代の書 第12回 安土桃山文化の中の書 第13回 江戸時代初期の書文化 第14回 江戸時代中期以降の書の個性化 第15回 幕末から明治時代の書文化 |
【各回の内容】 |
第1回 講義の進め方について理解する 第2回 弥生時代中期の古墳から出土した「貨泉」「稲荷山古墳鉄剣銘」などを読む 第3回 「隅田八幡宮人物画像鏡」におけるやまとことばの表記の仕方 第4回 「法華義疏」の意味するもの 第5回 三筆のひとり空海の「風信状」をとりあげて平安時代初期の書を理解する 第6回 三蹟のひとり藤原行成の書状をとりあげて書における和様化について理解する 第7回 女流文学の隆盛と仮名文字文化 第8回 世尊寺様式の書から法性寺様式の書へ 第9回 宝積経要品紙背の短冊(前田育徳会蔵)と兼好法師の書 第10回 本紙・礼紙からなる徳大寺実時の書状を読む 第11回 伊達政宗の書状を読み、戦国武将の書を理解する 第12回 寛永の三筆のひとり、本阿弥光悦の書状を読む 第13回 江戸時代中期の公家・近衛基熈の書状を読む 第14回 亀田鵬斎の書状を読み、江戸時代後期の個性の開花を理解する 第15回 西郷隆盛の漢詩の書から勤王の志士の書を理解する |
【事前・事後学習】 |
プリントの予習に2時間程度、復習に2時間程度を標準時間とする |
【課題に対するフィードバックの方法】 |
毎時間終了後にプリントを提出し、それを添削・講評して返却する |
【授業の到達目標】 |
漢字・仮名による日本語表記の特質について理解する 墨と筆と紙による書の歴史に対して理解する 古文書解読への初歩的理解 |
【評価割合 - 筆記試験《%》】 |
【評価割合 - 実技試験《%》】 |
【評価割合 - レポート《%》】 |
レポート提出(70%) |
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】 |
平常評価(30%) |
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】 |
【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】 |
【テキスト】 |
プリントによる |
【参考図書】 |
古文書解読のための辞書類、日本史年表 |