授業科目名 | 配当年次 | 開講期間 | 所要単位 | 必修・選択 | 担当者名 |
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地域ファイナンス論 | 3 | 後期 | 2 | 選択 | 岩本 光一郎 |
【授業の目的と概要】 |
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本講義では地域金融の現状と課題について考える。地方銀行や信用金庫などからなる地域金融機関は、都市銀行等に比して地域経済との結びつきが強く、地元の中小企業や家計に向けた金融サービスの供給者として重要な役割を果たしていると自負してきた。しかし今日において彼らは、政府や利用者の厳しい目にさらされつつ、大手銀行等との競争に直面しており、その経営環境は激変していると言わざるを得ない。このような状況下における地域金融機関の存在意義と役割、地域金融における適切な金融行政や金融システムのあり方について、学生諸君と共に考察してゆきたい。 |
【授業の方法】 |
黒板を活用した講義形式。毎回、デイリーレポートという講義内容に関するレポートを作成し、講義終了時に提出する(なおレポートの内容が、一定の基準に満たないと判断された場合、再提出を要請することがある)。レポートの作成には板書の内容が必要になるので、ノートはしっかりと取ることを求める。 |
【各回のテーマ】 |
第1回 ガイダンス 第2回 コミュニティ・バンクとは 第3回 地方銀行について 第4回 信用金庫と信用組合について 第5回 その他の協同組織金融機関について 第6回 都市銀行について 第7回 流通業と銀行業の融合 第8回 金融機関の再編 第9回 自己資本規制:BIS規制とは 第10回 不良債権について 第11回 リレーションシップ・バンキング 1: 基礎概念 第12回 リレーションシップ・バンキング 2: 顧客企業との関係性 第13回 リレーションシップ・バンキングとトランザクション・バンキング 第14回 新しい金融手法の考察 第15回 総括 |
【各回の内容】 |
第1回 講義の概要について解説する 第2回 地域金融機関という概念について解説する 第3回 地域金融機関のうち、地方銀行について解説する 第4回 地域金融機関のうち、信用金庫と信用組合について解説する 第5回 農漁協や労働金庫など、信金・信組以外の協同組織金融機関について解説する 第6回 地域金融機関と対極的な存在である都市銀行について解説する 第7回 2000年代以降進展している銀行業と流通業の業態融合について解説する 第8回 バブル崩壊、金利自由化で大きく変わった金融業界について解説する 第9回 金融再編のきっかけの一つである自己資本規制について解説する 第10回 バブル崩壊以降の日本の金融機関の宿痾である不良債権問題について解説する 第11回 地域金融機関としての在り方を端的に示す一面として、リレーションシップ・バンキングという概念について解説する 第12回 資金の出し手の金融機関と資金の受け手の企業の両方が満足する関係性は何かを考察する 第13回 リレバンに加えてトラバンの概念について解説し、両者の相違点を考察する 第14回 地域再生ファンドやクラウドファンディング等、地域金融に関わる新しい概念について解説する 第15回 ここまでの講義のまとめ |
【事前・事後学習】 |
事前学習としては、参考図書1~3の該当箇所に目を通し、身近な金融機関(地方銀行や信用金庫)のホームページなどを折に触れて閲覧しておくことを推奨する(2時間程度)。事後学習としては、ノートの内容を点検して不明箇所の有無を確認し、返却されたデイリーレポートの文章を、講義で得た情報を元に修正しておくことを推奨する(2時間程度)。 |
【課題に対するフィードバックの方法】 |
デイリーレポートの出題意図と回答例については、次回講義の冒頭において解説する。 |
【授業の到達目標】 |
地域金融システムの構造を理解した上で、地域社会における地域金融機関のあるべき役割について自分の意見を発信できる。【2017経営学部DP(2)】 |
【評価割合 - 筆記試験《%》】 |
40 |
【評価割合 - 実技試験《%》】 |
0 |
【評価割合 - レポート《%》】 |
0 |
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】 |
20 |
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】 |
デイリーレポート |
【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】 |
40 |
【テキスト】 |
使用しない(必要に応じて資料を配布する) |
【参考図書】 |
堀江康煕『地域金融機関の経営行動』勁草書房 村本孜『リレーションシップ・バンキングと金融システム』東洋経済新報社 多胡秀人・長濱裕士『金融円滑化とリレーションシップ・バンキング』金融財政事情研究会 |