授業科目名 配当年次 開講期間 所要単位 必修・選択 担当者名
現代マスコミ論 3 後期 2 選択 上條 憲二


【授業の目的と概要】

広告会社で28年、ブランドコンサルタント会社で10年、コミュニケーション・マスメディア・マーケティング企画を立案し実施してきた。その経験に基づき、授業を行う。

主要マスメディアである新聞、テレビ、雑誌、ラジオは企業のマーケティング戦略の一環である「広告媒体」としての役割を有している。

つまり、マスメディアは受け手である消費者に対して、認知させ、購買意欲を喚起するというコミュニケーション上有効なポジションを得ていた。しかし、近年のデジタルメメディアは従来型のマスメディアのあり方に対して大きな影響を与えている。

一方、マスメディアは「言論機関」であり、市民生活に対しての、ジャーナリズムとしての役割も有している。言論機関としては民主主義の根幹をなす「知る権利」「表現の自由」を前提としている。

「広告媒体」としての役割と、「言論機関」としての役割をもつマスメディア。

授業ではこの二つの異なる役割をもつマスメディアの問題点、さらにデジタルメディアを含めたメディア環境全体について考える。

【授業の方法】

講義

実際に起こっている事象を取り上げながら、実践的な授業を行う。

【各回のテーマ】

第1回 ブリーフィング

第2回 マスメディアの概要と経営環境

第3回 企業のマーケティング戦略とメディアの関係性

第4回 メディアリテラシーとは何か

第5回 ジャーナリズムとは何か

第6回 マスメディアの歴史とジャーナリズム

第7回 新聞報道姿勢と誤報問題。

第8回 放送局と視聴率

第9回 放送局経営の現状と問題点。

第10回 放送局のやらせ問題。

第11回 デジタルメディアとマスメディアの関係性。

第12回 広告会社とマスメディアの関係性

第13回 情報操作(戦争とメディア)

第14回 マスメディアと労働組合

第15回 まとめ

【各回の内容】

第1回 授業の内容について概要を説明。

第2回 マスメディア各業界の経営環境を概観する。

第3回 マーケティング戦略の一環としての広告戦略とその媒体であるマスコミ産業の関連性を考える。

第4回 メディアの報道には意志がある。報道の仕方について冷静に見つめる姿勢を考える。

第5回 ジャーナリズムはメディアの使命である。現在のジャーナリズムのあり方を考える。

第6回 日本のマスコミの歴史とジャーリズムの関係性

第7回 新聞社の特徴が明確になっている。その中で生まれる誤報、捏造問題について考える。

第8回 視聴率至上主義の背景には何があるか、考える。

第9回 放送局は厳しい経営環境に置かれている。その原因とこれからの趨勢について考える。

第10回 放送局の「やらせ」問題の背景には何があるか、考える。

第11回 隆盛を極めているデジタルメディアはマスメディアにどんな影響をもたらしたかを考える。

第12回 広告会社とマスメディアは切っても切れない関係にある。その内容と問題点を考える。

第13回 メディアの情報操作の実態を戦争を事例に考える

第14回 マスコミ産業にも労働組合は存在する。その労働組合の役割を考える。

第15回 これまでの授業の総括。

【事前・事後学習】

・1週間の新聞記事の中から興味のあるニュースを集め、それについてレポートをまとめる。

・新聞の社説、コラムを毎日読む。新聞は1週間に3時間以上読む。

・授業で学習した内容を毎回2時間、確認する。

【課題に対するフィードバックの方法】

・レポートは講評、採点しフィードバックする。

【授業の到達目標】

マスコミ産業、マスコミ経営を社会全体との関連で幅広く思考し、多面的な判断の上、自分の考えを発信できる。【2018地域ビジネス学科DP2】

学びの基礎となる社会、文化、自然等に関する幅広い知識を習得しながら、それを活用することができる。【2018大学全体DP2】

【評価割合 - 筆記試験《%》】
【評価割合 - 実技試験《%》】
【評価割合 - レポート《%》】
40% 社会的な問題をマスメディアがどのように扱っているかについて分析する
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】
60%
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】

【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】
【テキスト】

毎回テーマに沿った独自の資料を配布します。

【参考図書】

必要に応じて紹介します。