授業科目名 | 配当年次 | 開講期間 | 所要単位 | 必修・選択 | 担当者名 |
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専門プロジェクトIV | 3 | 後期 | 2 | 選択 | 阿比留 大吉 |
【授業の目的と概要】 |
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2020年東京オリンピックは日本を揺るがすイベントであり、地方自治体にとってはホストタウンを初めとした各国への観光PRを行うことが予定されている。文化交流の計画は散見される一方で、息が長い地域経済への効果について明確な道筋が用意されているとは限らない。ホストタウンとして各国の選手団の受け入れを行う地方都市は、PRすべき地域資源をいかに組み立て、グローバルサービスへと昇華させることができるのだろうか。本講では、地域資源をコンテンツとした国際的なPR戦略の策定に挑戦する。 |
【授業の方法】 |
毎回の講義で前半はレクチャー形式で概要説明と各事例の解説を行い、後半ではグループワーク形式でそれぞれのチームが主体となって各プロジェクトを進行する。履修者でチーム分けを行い、15回を通して1つの広報企画・経営資源の統合戦略を作っていく。毎回の講義で提供するテーマをもって新しい視座を養い、多角的な視点で経営や広報について考察し1つのプロジェクトを作り上げる。 |
【各回のテーマ】 |
第1回 オリエンテーション 第2回 オリンピックの論点・負のレガシー(遺産) 第3回 スポーツビジネスの概要 第4回 ホストタウンと地域DMOについて 第5回 ホストタウンの選定と地域資源の調査 第6回 観光の視点から見る都市インフラ 第7回 6次産業化 第8回 コト消費とUXデザイン 第9回 中間講評 第10回 ポリティカルコレクトネスとサービスへの配慮 第11回 ナイトタイムエコノミー 第12回 産業価値の最大化 第13回 それぞれの国のPRチャネルについて 第14回 PR戦略について 第15回 最終講評 |
【各回の内容】 |
第1回 2020年東京オリンピックの概要と経済への影響について 第2回 【常設会場の負債化】オリンピックの論点について。特にアテネ等に見られるオリンピック後の常設会場に対する懸念について考察する。 第3回 【スポーツの巨大市場】国が目指す15兆円市場の正体とはどのようなものか。オリンピックがもたらす日本のスポーツビジネスへの影響について触れる。 第4回 【国家イベントを地方へ】ホストタウンの概要と地域DMOについて。地方への経済波及を実現し得る接点や政策について触れる。 第5回 【地域資源を調査】ホストタウンに名乗りを上げた自治体を選択し、地域資源の調査を行う。 第6回 【都市交通の利便性】国際空港を含めた交通機関、宿泊施設、観光地の立地から見た都市のアクセシビリティについて考察する。 第7回 【新産業の形成】新産業の形成について知る。地域の産業価値を最大化するアイデアに触れる。 第8回 【体験価値の創出】地域資源を組み合わせて体験価値の創出に挑戦する。 UX(顧客体験)デザインの基礎概念について触れる。 第9回 これまでの提案をまとめて中間講評を行う。 第10回 【ポリティカルコレクトネス】地方にとってのグローカル化とポリティカルコレクトネスについて、また宗教や人種を大きな背景としたサービスへの配慮の重要性について考察する。 第11回 【夜の経済】近年注目され、莫大なニーズがあるナイトタイムエコノミーの概要について、世界的潮流と日本の現状について考察する。 第12回 【要件の整理と価値最大化】これまでの論点を踏まえ要件の整理を行い、産業価値が最大化する観光体験について考察する。 第13回 【媒体の活用】各国の選手団が連れてくるメディアはどのようなリーチを持っているのか。また様々な発信媒体の使い分けについて考察する。 第14回 【PR戦略の策定】インバウント観光のニーズについて、適切な売り方を考察する。 第15回 提案の講評と総括を行う。 |
【事前・事後学習】 |
演習科目なので毎週3時間程度は講義時間外のチーム間でのコミュニケーションや議論、資料作成を推奨する。毎週の成果を形にして演習に取り組むような講義の使い方が良い。さらに議論のプロセスを記録しておくとより早く進展させられる。 |
【課題に対するフィードバックの方法】 |
毎週議論と作業時間を設けており、実践を通して理解を深める。先週の成果に対しては時間内に個別で対応し、共通した齟齬や理解不足が見受けられれば全体でのフィードバックを行う。 |
【授業の到達目標】 |
東京オリンピックが及ぼす地域企業への影響について理解している。【2019経営学部DP(1)】 東京オリンピックが及ぼす地域企業への影響について経営的視点で読み解くことができる。【2019経営学部DP(2)】 東京オリンピックが及ぼす地域企業への影響について経営的視点で読み解き、地域資源のPR戦略を考えることができる。【2019経営学部DP(3)】 |
【評価割合 - 筆記試験《%》】 |
0 |
【評価割合 - 実技試験《%》】 |
30 |
【評価割合 - レポート《%》】 |
0 |
【評価割合 - 平常評価(授業への参加・貢献度)《%》】 |
70 |
【その他(授業内課題等)《具体的内容》】 |
1.中間講評と最終講評での成果物(プレゼン+企画書)を30%で評価する。 2.出席と講義内容に基づくディスカッションを70%で評価する。 3.1,2の総合評価で100%とする。 |
【評価割合 - その他(授業内課題等)《%》】 |
【テキスト】 |
配布資料 |
【参考図書】 |
各回のテーマに即して適宜紹介する。 |